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著作権を侵害した・された場合の損害賠償の金額と5つの注意点を解説

著作権侵害の損害賠償

はじめに

著作権を侵害された場合、相手方に対しどのような責任を追及できるのでしょうか?反対に、著作権を侵害してしまった場合、どのような責任を負うのでしょうか?

昨今、ビジネスやプライベートにおいて、他人の「画像」「動画」といったコンテンツを使うのが当たり前になったことから、著作権侵害をした場合の対応については、当然気になるところです。

また、その際に支払われる損害賠償額の相場や、実際に相手方に賠償金が支払われるまでの具体的な手続について、ご存知の方は少ないと思います。

そこで、今回は、著作権侵害によって、どのような責任が生じるのか、また、その責任に伴い生じる損害賠償額などを中心に、侵害された側・侵害した側の両者の視点から、弁護士が詳しく解説していきます。

1 著作権侵害とは

著作権侵害

著作権侵害」とは、著作権が帰属する人(著作権者)に無断で、著作物(小説や音楽など)をコピーしたり使用したりすることにより、著作権という権利を侵害することをいいます。ここでいう「著作物」とは、具体的にどのようなものをいうのかという点については、後ほど詳しく解説します。

2 著作権侵害の場合の対応フロー

著作権侵害対応

それでは、著作権が侵害された場合、著作権者は相手方に対してどのような責任を問える(or責任を負う)のでしょうか。具体的な内容に入る前に、まずは、著作権侵害の場合の対応フローをご覧ください。

著作権侵害のフロー

著作権侵害が疑われる場面において、まず問題となるのはその物が「著作物にあたるか」という点です。著作物にあたらなければ、そもそも著作権侵害という問題は起きえません。反対に著作物にあたるということになると、次に問題となるのが「著作権者の許諾」の有無です。著作権者の許諾があれば著作権侵害という問題は起きませんが、著作権者の許諾がない場合、著作権侵害の可能性が出てくることになります。著作権侵害が認められると、侵害者は著作権者に対し民事上の責任を負うことになり、また併せて、刑事上の責任を負う可能性もあるのです。

それでは、次の項目から詳しく見ていきましょう。

3 著作権侵害の場合に使える手段

著作権侵害で取れる手段

著作権を侵害された人は相手方に対し、以下のとおり、民事責任と刑事責任を問うことができます。

  1. 損害賠償請求
  2. 差止め
  3. 名誉回復などを求める措置
  4. 刑事責任の追及

それぞれについて、具体的に見ていきましょう。

(1)損害賠償請求

著作権を侵害されると、そのことを原因として著作権者は損害を被ります。ここでいう「損害」は、以下の2種類の損害を意味します。

  • 積極的損害(著作権の侵害がなければ支出する必要がなかった費用)
  • 消極的損害(著作権の侵害がなければ得られるはずであった利益)

たとえば、「弁護士に対する費用」は前者にあたり、「著作権侵害により著作物の売上が減退したような場合」が後者にあたります。

もっとも、損害賠償を請求するためには、侵害者が故意または過失により著作権を侵害することが必要であり、かつ、著作権者に実害(実質的な損害)が発生していることが必要です。そのことを前提に、損害賠償を請求する側は、実際に発生した損害の額を証明しなければならない、というのが原則です。

ですが、積極的損害の立証は比較的簡単である一方で、消極的損害を立証するのは非常に困難です。

そこで、著作権法は、著作権者を守るために、難しいとされる損害額の立証について、以下のような推定規定を設けています。

  1. 譲渡数量からの推定
  2. 利益推定
  3. ライセンス料からの推定

推定規定」とは、ある事実をあったものと推定して、それに対する反証が相手方からなされないかぎり、一定の効果を認めることをいいます。

それぞれの推定規定について、具体的に見てみましょう。

①譲渡数量からの推定

著作権を侵害している人は、著作権者に無断でコピーをするなどして創った作品を他人に売ることで利益を上げます。そこで、著作権法は、その作品を売った数量に、その侵害がなければ著作権者が売ることができた著作物の利益の額(1冊あたり)を乗じて得た金額を、損害の額にできるとしました。

たとえば、著作権を侵害した人が、これを利用して創った作品を100冊売ったとしましょう。この場合に、その侵害がなければ著作権者が売ることができた著作物の利益の額が1冊あたり300円だとすると、著作権者は3万円を損害額とすることができます。

②利益推定

著作権を侵害した人が利益をあげた場合に、その利益の額を損害の額と推定する規定です。①の例でいうと、著作権を侵害した人は3万円の利益をあげているので、3万円が損害額であるとの推定を受けることになります。

③ライセンス料からの推定

著作権者は、ライセンス料に相当する額を損害額とすることができます。

ライセンス料」とは、ざっくり言うと、著作権で守られている著作物の使用料です。

この規定は、①、②とは異なり、最低限の損害額を決めるためのものと考えられていますので、著作権を侵害した人が反証に成功したとしても、損害額を減額することはできません。

①の例において、著作権者のライセンス料の相場が売り上げた額の10%であったとすれば、著作権者が被った損害額を3000円とすることができます。

なお、以上に述べたこととは別に、人格権を侵害された(精神的な苦痛を受けた)として慰謝料を請求することも可能です。

このように、損害賠償請求は、著作権侵害(違法行為)により著作権者に与えた損害を補填させるためのものです。もっとも、損害賠償請求が可能であっても、著作権侵害の状態がその間も続いているような場合は、侵害行為を少しでも早くやめさせないと損害だけが拡大していく一方です。そこで、損害の拡大を防止するために、「侵害行為をやめさせるための手続」が必要になってきます。これを可能にする手続が、以下で解説する「差止め」という制度です。

(2)差止め

差止め」とは、他人の違法行為によって自分の利益が侵害されたり、また、侵害されるおそれのある場合に、その行為を差し止めることをいいます。

著作権の侵害行為に対する差止めは、以下の3種類に分かれます。

  • 侵害行為をする者に対するその行為の停止
  • 侵害のおそれのある行為をする者に対する侵害の予防
  • 侵害行為によって違法に作られた物や侵害行為に使われた機器の廃棄などに必要な措置

差止めの請求にあたり、侵害者に故意や過失がある必要はありません。侵害者に故意や過失がなくても、現に著作権が侵害されている状態が存在していれば、このような状態を排除する必要があるからです。

もっとも、差止請求をすることでただちに差止めが認められるわけではありません。裁判所は、一定の時間をかけて差止めをするための要件が揃っているかを審理し、その結論を出します。

ですので、既に著作権を侵害されていて著しい損害が生じる可能性があるなど、時間に猶予がない場合は、差止請求では手遅れになる可能性があります。

このような場合は、差止請求に先立ち仮処分を申し立てて、侵害行為の停止を求めることができます。ここで注意しなければならないのは、仮処分の申し立てには、保証金(担保)を立てなければならないということです。保証金は高額になるケースもありますので、仮処分を申立てるかどうかについては慎重に判断することが必要です。

(3)名誉回復などを求める措置

著作権を侵害された著作権者は、侵害行為により名誉や名声を害された場合、その名誉や名声を回復するために必要な措置をとるように相手方に請求することができます。

たとえば、新聞に謝罪の広告を掲載するよう求める場合がこれにあたります。

以上が、著作権を侵害された場合に、相手方に問うことができる民事上の責任です。民事上の責任とは別に、刑事責任を追及することもできます。以下で簡単に見てみましょう。

(4)刑事責任の追及

著作権を侵害した者は、

  • 最大10年の懲役
  • 最大1000万円の罰金

のいずれか、または、両方を科される可能性があります。

また、その侵害行為が法人の業務に関して行われた場合、両罰規定といって、実際に侵害行為をした人とは別にその法人に対しても、

  • 最大3億円の罰金

が科されます。

著作権人格権を侵害した者については、

  • 最大5年の懲役
  • 最大500万円の罰金

のいずれか、または、両方を科される可能性があります。

もっとも、著作権侵害に対する刑事責任は「親告罪」とされていますので、著作権者が告訴をしないかぎり、起訴されることはありません。

4 著作権侵害の場合の損害賠償金額の相場・目安

損害賠償額の相場

ここで、著作権を侵害した場合の損害賠償額の相場・目安について、実際の事例を参考に見ていきましょう。

    事例①
    投資について情報を提供するサービスを行う会社が、資産運用に関して他社が掲載しているブログを無断で転載した事例

ブログの掲載会社は、著作権侵害を理由に297万円の損害賠償を請求しました。これに対し裁判所は、他社のブログを転載した会社へ損害賠償額100万円の支払いを言い渡しました。

    事例②
    旅行社が写真家が撮ったハワイの写真を自社のブログに無断で転載した事例

写真家は著作権侵害を理由に約74万円の損害賠償を請求しました。これに対し裁判所は、旅行社へ損害賠償額約15万円の支払いを言い渡しました。

    事例③
    読売新聞社が開設するサイトにあるニュースの見出しをデジタルコンテンツの制作会社が無断で転載した事例

読売新聞社は著作権侵害を理由に6825万円の損害賠償を請求しました。これに対し裁判所は、デジタルコンテンツの制作会社へ損害賠償額23万7741円の支払いを言い渡しました。

    事例④
    侵害者2名が、某ソフトにより著作権を侵害して800を超える音楽のファイルをアップロードした事例

侵害者2名が、今後同様の権利を侵害しないということを内容とする誓約書を提出し、各人が損害賠償金約100万円を支払うことで著作権管理団体との間で和解が成立しました。

以上の事例からもわかるとおり、ブログや写真などを無断で転載されたケースにおいて、著作権侵害を理由として損害賠償を請求する場合、認められる損害賠償額は「100万円」までにおさまることが多いということがいえます。

このように、著作権を侵害された人は侵害者に対し損害賠償を請求することができます。もっとも、著作権侵害に基づく損害賠償請求には時効がありますので、時効が成立する前に請求する必要があります。次の項目で簡単に見てみましょう。

5 著作権侵害による損害賠償請求の時効

時効

著作権侵害に基づく損害賠償請求の具体的な時効期間を簡単に図にしたのが、以下の表です。

著作権の時効

時効期間は、著作権者が侵害行為を知っていたかどうかで異なります。侵害行為を知っていた場合は知った時から3年以内に損害賠償を請求しなければなりませんので、注意が必要です。

以上のように、著作権を侵害された場合、時効期間の範囲内で侵害者に対して損害賠償を請求することができますが、損害賠償額は、裁判にならないかぎり当事者間での話し合いにより決定されます。

次の項目では、損害賠償請求をされた側の視点に立ち、損害賠償額の減額を交渉する際に重要となるポイントについて解説します。

6 損害賠償額の交渉におけるポイント

交渉のポイント

損害賠償額の交渉において、特に重要となるポイントを以下で見ていきたいと思います。特に重要となるポイントは、以下の3点です。

  1. 著作物性
  2. 損害の有無・金額
  3. 過失の有無

以下で、順番に見ていきましょう。

(1)ポイント1:「著作物」にあたるのか?

著作権が侵害される前提として、侵害の対象物が「著作物」にあたらなければ、著作権を侵害したことにはなりません。ここでいう「著作物」とは一体どういうものを言うのでしょうか。

著作物」とは、自分の思想、主義または感情を「創作的に表現した」ものをいいます。「創作的に表現した」といえるためには、著作者の個性が表現されていなければなりません。ですので、個性が認められない表現物は著作物とはいえず、基本的に誰でも自由に使用することができます。

とはいえ、これだけの説明ではいまいちピンと来ない方もいらっしゃると思いますので、実際に著作物性が問題になった事例を参考に見てみましょう。

紹介する事例は、3の事例③でも触れましたが、読売新聞社が自社のサイトに掲載したニュースの見出しをデジタルコンテンツの制作会社が無断で転載したという事例です。 この事例では、無断で転載されたニュースの見出しに著作物性が認められるかどうか、という点が問題になりました。以下は転載されたニュースの見出しのうちの一つです。

    「中央道路走行車線に停車→追突など14台衝突、1人死亡」

以上の見出しについて、読売新聞社は著作物性があると主張しましたが、これに対し裁判所は、ニュースの見出しに創作性は認められないという理由で著作物性を認めませんでした。このような表現は一般的によく見受けられる表現ですので、著作物性は認められないわけです。

このように、著作権侵害を理由に損害賠償請求をされた人は、まずは自分が転載した部分に著作物性があるかどうかを検討し、著作物性がないといえるときは、そのことを理由に著作権侵害を否定することで損害賠償金の支払いを拒否することができます。

(2)ポイント2:「損害」は発生しているのか?

仮に著作権を侵害したとしても、そのことを原因とした損害が発生していなければ、損害賠償を請求することはできません。この点についても、3で扱った事例③を題材に見ていきましょう。著作権を侵害されたとして損害賠償を請求した読売新聞社は、損害の一部を「報道機関としての社会的信用を害されたことによる損害」として構成しました。これに対し、裁判所は、そのような損害が発生しているとは認められない、として読売新聞社の主張を認めませんでした。
このように、著作権侵害を理由に損害賠償請求をされた人は、損害賠償請求の前提である「損害の発生」という点について検討することが重要です。仮に、損害が発生しているとしても、その損害が請求されている損害賠償額より低い場合には、実際に発生している損害を証明するなどして、減額交渉をすることを検討しましょう。

(3)ポイント3:「過失」はあるのか?

著作権侵害を理由に損害賠償を請求するためには、侵害者に故意または過失がなければなりません。このポイントについても、実際の事例を参考に見ていきましょう。

事例は、ハウスメーカーが広告制作会社から広告用の写真フィルムを借りて実際に使用したものの、その写真の撮影者である写真家から写真の使用についての許諾をもらっていなかったというものです。この写真家はハウスメーカーを相手取って、著作権侵害を理由に1000万円の損害賠償を請求しました。この事例について、裁判所は以下のように判断して、ハウスメーカーに損害賠償義務はないとしました。

    「ハウスメーカーは、広告の制作を主な事業とはしておらず、そのような会社が広告制作会社から写真を借りる都度に、広告制作会社とは別の第三者から許諾を受ける必要があるかどうかを調査・確認する注意義務はない。」

この判示のポイントとして挙げられるのは、①著作権者が別に存在すること、②転載した側において、その転載が無断であるということを知らなかったこと、という点にくわえ、③ハウスメーカーに注意義務(過失責任を問うための条件)があるかどうかの判断要素として、広告制作とはほど遠いハウスメーカーの「事業内容」を挙げているということです。

以上のような事情が認められる場合には、自社に過失がないことを理由に損害賠償義務を負わないと主張することを検討しましょう。

もっとも、これまでに述べたポイントは、いずれも決して簡単に判断できるものではありません。著作権侵害を理由に損害賠償を請求された場合は、少しでも有利に交渉を運ぶために著作権の問題に詳しい弁護士に相談・依頼するのも一つの方法です。

次の項目では、著作権を侵害された側に視点を戻し、損害賠償を請求する場合の手続について、具体的に見ていきましょう。

7 損害賠償請求等をする場合の手続き

損害賠償の手続き

損害賠償を請求する場合の手続きとして考えられる方法は、以下の5つです。

  1. 問い合わせフォームなどで連絡する
  2. 内容証明郵便を利用する
  3. 刑事告訴
  4. 示談
  5. 弁護士に依頼

それぞれの方法について、見ていきましょう。

(1)問い合わせフォームなどで連絡する

著作権を侵害されていることが判明した場合、まずは、転載されているブログやサイトにある問い合わせフォームから、相手方に連絡を取ってみましょう。連絡文書には、以下のような事項を具体的かつ明確に記載することが重要です。

  • 著作権を侵害していること
  • 著作権を侵害していると考える理由や根拠
  • 侵害者に対し求める内容(損害賠償や削除など)

もっとも、著作権を侵害した相手方を特定できない場合もあります。相手方を特定できないかぎり、交渉を始めることはできません。そこで、相手方を特定するための手続として「発信者情報開示請求」という手続が用意されています。

著作権とは別の話になりますが、相手方を特定するための手続として、「リベンジポルノ被害を受けた場合の3つの対処法、削除法、相談先とは」の「4(2)」が参考になりますので、ご覧ください。

(2)内容証明郵便を利用する

問い合わせフォームなどによる方法によっても、相手方からリアクションがなかったり、リアクションはあったものの交渉が難航するような場合があります。このような場合は、お問い合わせフォームに入力したような事項を記載した内容証明郵便を相手方に送付します。内容証明郵便は、「誰が、誰に対して、いつ、どのような内容の手紙を送ったのか」を証明してくれる郵便です。内容証明郵便に強い意思を明記することで相手方にプレッシャーを与えることができ、相手方がアクションを起こす可能性があります。

(3)刑事告訴

お問い合わせフォームや内容証明郵便によっても、相手方がリアクションをしてこないことがあります。このような場合は、相手方を刑事告訴することを検討しましょう。

告訴」とは、警察や検察官などに犯罪事実を申告することをいい、告訴を受けた検察官は、捜査を経て、最終的に起訴をするかどうかを決定することになります。

繰り返しになりますが、著作権を侵害した人は、

  • 最大10年の懲役
  • 最大1000万円の罰金

のいずれか、または、両方で処罰される可能性があります。

なお、著作権侵害は「親告罪(被害者が告訴をしないかぎり検察官は起訴することができないこと)」とされています。

(4)示談

相手方との間で示談(和解)が成立した場合には、「示談書」を作成するようにしましょう。示談書には、侵害を受けた著作物の扱いや損害賠償額など細かい内容を記載することが通例です。そうすることで、示談成立後に「言った言わない」といったトラブルが起きることを防ぐことができます。

また、示談書において損害賠償額が決められているとしても、加害者が誠実に支払ってくれるとはかぎりません。示談書を作成したとしても、決められた内容を加害者が守ってくれなければ、そのような示談書は「絵にかいた餅」に過ぎません。

そこで、損害賠償のようにお金の支払いを内容とする示談の場合は、「公正証書」を作成することでその支払いを確保できやすくなります。公正証書を作成しておけば、仮に加害者が損害賠償金の支払いを拒否したり怠ったりした場合に、直ちに強制執行をすることが可能ですので、加害者に強いプレッシャーを与えることができます。

(5)弁護士に依頼

民事上の裁判手続などで加害者と争うような場合は、さまざまな法律問題に直面することになります。このような場合は、独自で対応することには限界がありますので、弁護士の協力を得ることを検討しましょう。

 

以上のように、相手方に対して損害賠償請求をする場合に採れる方法は複数あります。ここで大事なことは、相手方の対応や態度など、その時の状況に応じて、適切な方法を選択することです。

8 損害賠償請求等をされた場合の手続き

損害賠償された場合の手続き

最後に、著作権侵害を理由に損害賠償を請求された場合の対応方法について見ていきたいと思います。大きく分けると以下の3つの方法が考えられます。

  1. 事実関係を確認する
  2. 反論
  3. 弁護士に依頼

それぞれの方法について、以下で簡単に見ていきましょう。

(1)事実関係を確認する

著作権侵害が問題となる場合、著作権を侵害された人は、著作権を侵害されているという事実やそのことを理由として請求する損害内容が記載された連絡文書を相手方に送付することが多いです。このような連絡文書を受け取った場合は、まず、その文書に書かれている事実関係が真実であるかどうかを細かく確認するようにしましょう。

(2)反論

連絡文書に書かれている事実関係に誤りがある場合は、相手方に対し、その点をきちんと指摘します。前に述べた以下のポイントについて誤りがあるような場合は、その点をきちんと反論して、損害賠償義務を負担しないことの主張や損害賠償額を減額するよう相手方に求めましょう。

  • 著作物性
  • 損害の有無・金額
  • 過失の有無

(3)弁護士に依頼

自分で対応し始めたものの、途中で収拾がつかなくなったり、そもそも適切な反論をする自信がないという方もいらっしゃると思います。そのような場合は、著作権の問題に強い弁護士などに相談・依頼をすることで、自分にとって少しでも良い解決を図ることが可能になります。

このように、相手方に適切な反論をするためにも、まずは、事実関係を細かく確認することが非常に重要な意味をもってきます。自分で対応することがそもそも不安だという方は、弁護士に相談することから検討するのもいいでしょう。

9 小括

サマリー

著作権を侵害された場合、相手方に対する責任追及には、複数の方法が存在します。著作権を侵害された人は、相手方に対しどのような方法で責任を追及していくことが一番適切であるかを慎重に見極めることが重要です。他方で、著作権侵害を理由として責任追及を受けた人は、きちんと事実関係を調査・確認したうえで、適切な対応をとることが重要になってきます。

10 まとめ

これまでの解説をまとめると、以下のようになります。

  • 著作権の侵害を受けた場合、相手方に対する責任追及の方法は、①損害賠償請求、②差止め、③名誉回復などを求める措置、④刑事責任の追求、の4つである
  • 著作権侵害を理由とする損害賠償請求には、①譲渡数量からの推定、②利益推定、③ライセンス料からの推定、の3つの推定規定がある
  • 著作権を侵害した人は、①最大10年の懲役、②最大1000万円の罰金のいずれか、または両方を科される可能性がある
  • 著作権の侵害が法人の業務に関して行われた場合は両罰規定が適用され、法人に対しても最大3億円の罰金が科される
  • 著作権人格権を侵害した人は、①最大5年の懲役、②最大500万円の罰金のいずれか、または両方を科される可能性がある
  • 著作権侵害(無断転載)による損害賠償額は、100万円までにおさまることが多い
  • 著作権侵害に基づく損害賠償請求の時効は、著作者が侵害行為を知った時から3年、著作者が侵害行為を知らなかった場合は、侵害行為時から20年である
  • 損害賠償額について減額交渉する際のポイントは、①著作物性、②損害の有無・金額、③過失の有無である
  • 著作権を侵害された人が損害賠償を請求する場合、①問い合わせフォームなどで連絡する、②内容証明郵便を利用する、③刑事告訴、④示談、⑤弁護士に依頼、の5つの方法がある
  • 著作権侵害を理由に損害賠償の請求を受けた人には、①事実関係を確認する、②反論、③弁護士に依頼、の3つの対応方法がある

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