占い詐欺の5つの手口!悪質ならすべき3つのことを弁護士が解説!

最近、悪質な占い詐欺サイトの被害に遭う事例が増えています。
サイトに登録すると、鑑定師(占い師)からメールが送られてきて、そのメールに返信することで鑑定してもらったり、運気を上げられるといったものです。
このような占いサイトに多額のお金を払ってしまったあとで、「怪しい」「これは詐欺なのではないか?」と気付き、占い詐欺サイトの手口を調べている方が多いでしょう。
わかりやすいものをいえば、「あなたから鑑定師にメールを送信する時に有料ポイントが必要で、そのメール送信を鑑定師に求められた」といった手口がみられれば、それは悪質な占い詐欺サイトといえます。
本記事では、占い詐欺サイトが使う悪質な手口を詳しく解説しています。
読んでみて、あなたの利用していたサイトが「占い詐欺サイト」なのかチェックしてみてください。
また、詐欺サイトとわかれば、返金を求めたり、サイトに登録した個人情報を守ったりと、対処すべきことがいくつかあります。
上記のように、詐欺サイトだとわかった時にやるべきこともあわせて解説しているので、必ずチェックしていってください。
【この記事でわかること】
- 以下5つの手口であれば「悪質」な占い詐欺サイト!
- 悪質な占いサイトが「詐欺罪」と立証することは難しいが、「不法行為」としてお金を返金させられるケースは多い(被害額の7〜8割)!
- 占いサイトが「詐欺」「悪質」だと判明したら、以下3つの対処をしよう!
- 【対処①】個人情報を守る(メールアドレスやクレカなど)
- 【対処②】「返金」をさせる
- 【対処③】警察に連絡する
 
- メールアドレスのパスワードを変更したり、クレカを停止するなどして、個人情報を守る
- 悪質占いサイトから騙し取られたお金を返金させるためのアクションも必須
- 自分で返金を求めることもできるが、「早く・確実に・手間なく」返金させるには弁護士に依頼するのがおすすめ
なお、占い詐欺の見分け方や詐欺に合わないための対策については、以下の記事で詳しく解説しています。
[articleIndex]1.悪質な占いサイトが使う5つの手口

「占い詐欺サイト」と一口にいっても、その仕組みはさまざまです。
その中でも、最近被害が多いのは、上図のように、サイト登録の後、鑑定師(占い師)とのメールの送受信を通じて占いが行われるタイプのサイトです。

そのため本記事では、主にこのタイプの占いサイトについて、手口を紹介していきます。
さっそく、上記のタイプの占いサイトが使う悪質な5つの手口をみてみましょう。
【悪質な占いサイトが使う5つの手口】
- 【手口①】有料ポイントを使う「返信」を求めてくる
- 【手口②】鑑定を引き伸ばしてくる
- 【手口③】期待感や不安感を煽ってくる
- 【手口④】誰にでも当てはまることをいっている
- 【手口⑤】占い師・鑑定師が次々と現れる
1つでも当てはまるサイトは危ないです。
あなたが現在利用している占いサイトで、上記のような手口がみられる場合は、すぐに課金をやめましょう。
以下の項目からは、それぞれの手口について深掘りして解説していきます。
1)【手口①】有料ポイントを使う「返信」を求めてくる

悪質な占いサイトの手口として1番見分けやすいポイントは、有料ポイントを使う「返信」を求めてくるかどうかです。
悪質な占いサイトの多くは、メッセージの「受信」は無料ですが、利用者側から「送信」するには有料のポイントを使う必要があります。
そして、鑑定師(占い師)からのメッセージの中で、この有料ポイントを使う「返信」を求められます。
返信させられる内容としては、たわいない質問に答えさせたり、ご利益がありそうな単語を送らせたりするケースがあります。
【例:返信を求めらえる内容】
- たわいない質問に答えさせるケース
- 好きな都道府県をカタカナにして答えてください
- 1から10までの数字を好きな数字の順番に並べ替えて返信してください
 
- ご利益がありそうな単語を送らせるケース
- <重幸陽極天波>(じゅうこうようごくてんは)と心の中で唱え,同じ言葉を私に送ってください
 
◾️実際のメール写真(画像提供:トライアンフ法律事務所)

1回の返信にかかるお金は1000円〜1500円程度と高くはないため、つい軽い気持ちで課金してしまいがちです。
しかし、それ故に無意識にやり取りを繰り返してしまい、10万円〜500万円程度まで支払いを重ねてしまった事例もあります。
2)【手口②】鑑定を引き伸ばしてくる

前述の通り、悪徳占いサイトは、メールを送信に必要な有料ポイントを払わせることで、お金を騙しとっています。
そのため、占いサイトは、あなたと鑑定師のやりとりを終わらせないよう、引き伸ばしてくる傾向があります。
鑑定師とのやりとりを引き延ばすために用いられる具体的な手法は、以下のようなものがあります。
【鑑定を引き伸ばす2つの手法】
- 占いの結果を小出しにする
- 「あと少しで終わる」といいつつ、一向に終わらない
(1.)占いの結果を小出しにするとは、利用者が知りたいことを、1つ1つ分けて知らせる手法です。

もちろん、1つ1つのメールに対して、その都度返信しなけければなりませんから、利用者はどんどん課金を強いられます。
(2.)「あと少しで鑑定が終わる」といいつつ、なかなか終わらないのも悪質サイトの常套手段です。
「もう少しで鑑定が終了です」「幸運をつかむまであと1歩です」「最後に『◯◯』というい霊を送ってください」などの文句がよくみられます。
3)【手口③】期待感や不安感を煽ってくる
3つ目は、過剰な期待感や不安感を煽ってくるという手口が挙げられます。
期待感は占いによって得られるプラスの効果、不安感は占いをしないことによるマイナスの効果です。
【例:期待感や不安感を煽る言葉】
- 期待感を煽る言葉
- 宝くじに高額当選する
- 理想の結婚相手を巡り会える
- 不幸を取り除き幸せな人生を歩める
 
- 不安感を煽る
- これからもひどい金運が続く
- 運命の人に出会えなくなる
- 今までの占いが全て無駄になる
 
もちろん「占い」というサービスの性質上、”ある程度”の期待感を煽ることは詐欺でなくてもよくみられます。
しかし、上に挙げたように”過剰な”煽り方をしているサイトは、悪質な手口だといえるでしょう。
4)【手口④】誰にでも当てはまることをいっている(文章の使い回し)

鑑定師・占い師から送られてくる鑑定メールをみると、実は「誰にでも当てはまる」ことしかいっていないケースもよくみられます。
例えば、以下のような文章をみてみてください。
- マメな性格で気配りもうまく、誰とでも合わせることができます。ただ、慎重になりすぎて用心深くなったり、あれこれ考えてしまうクセがあるようです。
冷静になってみれば、「誰にでも当てはまる」ことがわかるでしょう。
しかし、占いにのめり込んでいる最中の利用者にとっては、「これは私のことだ、当たっている」と受け止めてしまうのです。
また、あなた個人に対して言っているように思わせる手法もよくみられます。
- あなたが高額当選している未来が見える
- あなたが運命の人と出会っている姿が見える
- このようなことが書いてあれば、「私を個別に占った結果こう言われているんだ」「私は特別なんだ」と思ってしまう方も多いでしょう。
しかし、これも先の例と同じく、実は「誰にでも言えること」です。
このように「実は誰にでも言えること」しかいわないことで、悪質な占いサイトは複数の利用者に文章を使い回して送っていることが考えられます。
5)【手口⑤】占い師・鑑定師が次々と現れる

頼んでもいないのに別の鑑定師から次々とメールが届くのも、よくみられる手口です。
やりとりする鑑定師が増えれば、その分課金額を増やせるからです。
気づけば3人〜5人の鑑定師と同時並行でやりとりするなんてことも。
増えた鑑定士の人数分だけ課金することで一気に被害額が膨れ上がるケースが多いです。
なお、後から出現する鑑定師は、先にやりとりしていた鑑定師よりもグレードの高そうな肩書(例:前の鑑定師の「師匠」を名乗るなど)を引っ提げていることも多いです。
「前の鑑定師よりももっと当たるんだ!」「前の鑑定師よりももっと幸運に導いてくれそう」と期待を煽る効果があるからでしょう。
2.悪質な手口なら占い「詐欺」サイトといえるのか

ここまで解説してきたような手口がみられれば、その占い詐欺サイトは「詐欺」といえるのでしょうか。
結論をいえば、刑法で定義される、厳密な意味での「詐欺」(詐欺罪)といえるケースはあまり多くありません。
しかし、「詐欺」といえなくても、民法上の「不法行為」といえることが多いです。
「不法行為」といえる場合、あなたが騙し取られたお金を返金させられる可能性が高いです。
なお、「詐欺」と「不法行為」によって異なる点は以下の通りです。
【詐欺と不法行為の違い】
| 被害のケース | 警察が摘発できるか | 返金 | 
|---|---|---|
| 「詐欺」といえるケース | できる | できる (全額返金) | 
| 「詐欺」とはいえないが「不法行為」といえるケース | できない | できる (被害額の7割〜8割程度) | 
1)刑法の「詐欺罪」といえるケースは多くない
まず、刑法に照らし合わせて厳密に「詐欺」(詐欺罪)だといえるケースです。
「詐欺罪」と断定できるケースでは、警察がそのサイトを摘発できることに加え、あなたには全額の返金をさせられます。
刑法で規定される「詐欺罪」の成立要件は、「人を欺いて他人に損害を与えること」とされています。
「人を欺いた」ことを立証するには、「虚偽(=明らかな嘘)の情報提供があった」ことを示さなければなりません。
占いサイトについていえば、以下のように、明らかな「虚偽」があり、それを立証できなければ、「詐欺罪」として摘発するのは難しいのです。

先述の「悪質な手口」に照らし合わせていえば、「複数の利用者に使い回しの鑑定結果を送っていた」ことを立証できれば、「詐欺罪」として扱うこともできます。
しかし、それはあなた1人から提供される証拠では立証が難しいのが現実です。
一般的には詐欺だと思われがちな、いわゆる誇大広告や誇張などの表現では詐欺罪は成立しません。
先述の「期待感や不安感を煽る」手口も、いわば誇大広告や誇張表現にすぎません。
例えば「理想の結婚相手を巡り会える方法をあなたに」といった表現を使っていても、詐欺罪は成立しないのです。
2)「詐欺」でなくても「不法行為」といえるケースは多い
悪質な手口を使う占いサイトでも、刑法上の「詐欺罪」として摘発することは難しいと述べました。
しかし、民法で規定される「不法行為」として、悪質な占いサイトに「返金」をさせることは難しくありません。
というのも、最初の項目で挙げた5つの悪質な手口を使っている占いサイトは、ほぼ確実にこの「不法行為」に当てはまっているからです。
「不法行為」とは、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害する」行為などと表現されます。
先に挙げた「悪質な手口」にはどれも、「あなたの冷静な判断を妨げ、お金を騙しとる」目的がありますよね。
そのため、損害賠償としてお金を取り戻せる(=返金させられる)のです。
3)詐欺と不法行為どちらでも「返金」はさせられる!
ここまでの解説をまとめると、
悪質な占いサイトは、(ⅰ)厳密に「詐欺」といえるケースと、(ⅱ)「詐欺」といえなくても、民法上の「不法行為」といえるケースの2つに分けられます。
どちらのケースについても、あなたが騙し取られたお金は「返金」させられるのでご安心ください。
ただし、詐欺と不法行為のどちらとして扱われるかで、返金額が変わります。
【ケースごとの返金額】
| 被害のケース | 返金額 (被害額に対して) | 
|---|---|
| 「詐欺」といえるケース | 全額 | 
| 「詐欺」とはいえないが「不法行為」といえるケース | 7割〜8割程度 | 
「詐欺」にあたる場合、100%占いサイト側が悪く、騙されたあなたは、取引の無効を理由に全額が返金されます。
一方で、「詐欺」とはいえず「不法行為」として返金を請求する場合、厳密には「返金」ではなく「損害賠償」を求めることになります。
「損害賠償」を請求する場合、相手の言い分やあなたの落ち度も考慮して金額が出されるため、返金額は被害額の7割〜8割程度になってしまうのです。
なお、実際に返金を求める動きについては、後の項目で解説します。
3.占いサイトが「詐欺」だとわかった時にすべき3つの対処法

占いサイトが「詐欺」またはそれに準ずる「不法行為」をしていることがわかった時に、あなたがするべきことは、以下の3つです。
【詐欺だとわかった時の3つの対処法】
- 個人情報を守る(メールアドレスやクレカなど)
- 「返金」をさせる
- 警察に連絡する
上に挙げた対処はどれも大切ですが、すでに多額のお金を騙し取られている方は、2つ目の「返金」をさせることがとても重要です。
被害額や占いサイトの手口にもよりますが、被害額の7割〜8割程度は取り戻せることが多いです。
それぞれの対処について、個別に解説していきますので、ご覧ください。
1)個人情報を守る(メールアドレスやクレカなど)
占い詐欺だとわかったら、まずはあなたの個人情報を守るための対処をしましょう。
具体的には、以下の3つが挙げられます。
【個人情報を守るための対処】
| 対処 | 必要な人 | 
|---|---|
| メールアドレスのパスワードを変更する | ・占い詐欺サイトにメールアドレスを登録した ・頑強なパスワードにしていない | 
| 登録したクレジットカードを停止する | 占い詐欺サイトにクレジットカードを登録した | 
| 銀行に連絡する | 占い詐欺サイトに口座情報を教えてしまった | 
①メールアドレスのパスワードを変更する
占い詐欺サイトに登録したメールアドレスは、詐欺サイトによって不正アクセスされる恐れがあります。
そのため、メールアドレスに設定しているパスワードは変更することをおすすめします。
特に、あなたの誕生日や名前などを使ったパスワードはセキュリティが弱く、詐欺サイトに不正アクセスされるリスクが高いです。

そのため、占い詐欺サイトに登録したメールアドレスは、セキュリティの強固なパスワードに再設定しましょう。
なお、パスワード生成ツールを使えば、簡単にセキュリティの強固なパスワードを生成できます。
②サイトに登録したクレジットカードを停止する
占い詐欺サイトにクレジットカードの情報を登録していた方は、すぐにカード停止(無効手続き)を申請しましょう。
詐欺を働いているサイトですから、登録されたカード情報を悪用する恐れがあるからです。
カードを停止するには、電話またはカード会社のホームページから問い合わせます。
停止と同時にカードの再発行まで対応してくれることがほとんどであり、およそ2週間前後で新しいカードが手元に届きます。
また、あわせてカードの不正利用がないか確認してもらうことをおすすめします。
カードの利用履歴を照会してもらい、身に覚えのない請求があったら、そのお金についても返金の手続きを求めましょう。
③銀行に連絡する(サイトに口座情報を教えてしまっていた場合)
占い詐欺サイトにあなたの銀行口座情報を教えてしまっていた場合は、銀行に連絡し、適切な対処をしてもらいましょう。
教えてしまった銀行口座も、メールアドレスやクレカと同じく、不正利用される恐れがあるからです。
銀行では、口座の不正利用を防ぐためのマニュアルがあるため、そのマニュアルに従ってあなたの口座を守ってもらえます。
2)占い詐欺サイトに「返金」をさせる
占い詐欺だとわかったら、騙し取られたお金を「返金」させることも重要です。
詐欺または不法行為によって騙し取られたお金はあなたのものですから、泣き寝入りする必要はありません。
たとえ占いサイトが「詐欺罪」として摘発できなくても、返金さえさせられれば、あなたのの被った不利益は埋め合わせられます。
占い詐欺サイトに払ったお金を返金させる方法は、以下の3つです。
【返金の方法】
- 弁護士による示談交渉で返金させる
- 決済会社に問い合わせて返金を求める
- 口座を凍結して返金を求める
上記のうち、返金が実現できる可能性が最も高いのは、1つ目の「弁護士による示談交渉で返金させる」方法です。
なお、占い詐欺サイトに払ったお金を返金させる方法については、以下の記事でより詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
①弁護士への依頼が早くて確実
占い詐欺サイトからの返金を求めるには、弁護士に依頼するのがおすすめです。
というのも、占い詐欺サイトを直接相手どって返金の訴えを通すのは難しく、弁護士のサポートが必要なケースが少なくないからです。
決済会社に問い合わせて返金を求めたり、口座を凍結して返金を求めることは自分でもできますが、返金される保証がない上に、返金できたとしても時間がかかります。
実際、返金に成功した事例としてWeb上でみられるのは、ほとんどが弁護士による示談交渉で返金させたケースです。
以上の理由から、「早く・確実に・手間なく」返金させるには弁護士に依頼するのがおすすめといえるでしょう。
②証拠を確保しておくことが大事
占いサイトからの返金を求める際は、証拠がカギになります。
用意したい証拠は以下の3つです。
【用意したい証拠】
- 占いサイトのリンク
- 鑑定師からのメール
- 支払いの明細
(1.)まずは占いサイトのリンクをメモに残しておきましょう。
サイトのリンクから会社情報や利用規約、宣伝手法など、さまざまな情報を確認できるため、調査にとても役立ちます。
なお、詐欺サイトはサイト名をコロコロ変更することも多く、あとから検索で見つけようとしても見つけられない場合もあります。
そのため必ず、リンクをメモなどに残しておきましょう。
(2.)鑑定師からのメールは、占いサイトが詐欺または不法行為をしていたと証明するのに役立ちます。
有料ポイントを使う「返信」を求めている文面や「期待感や不安感を煽っている」と捉えられる文面があれば、返金させられる可能性がグッと高まります。
(3.)支払いの明細は、被害額を確認するのに使います。
カードで支払っていた場合はカードの明細書、現金振込で支払っていた場合は通帳のコピーや振込明細などです。
正確にどの支払いが占い詐欺サイトへの入金なのかわからなても、およその目安として使えるので保存しておきましょう。
3)警察に連絡
利用している占いサイトが「詐欺」だと思ったら、警察に連絡・相談することも大切です。
警察に連絡するといっても「110番」ではなく、占い詐欺の場合は「警察相談専用窓口」#9110へ連絡しましょう。
「警察相談専用窓口」では、電話をかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながり、トラブル解決のためのアドバイスを受けられます。
先に解説した、「個人情報を守る」対処についても、警察からのアドバイスを受けつつ、実際の行動に移すとより安心です。
ただし、以下の2点には注意してください。
【警察に相談する場合の2つの注意点】
- 返金対応はしてもらえない
- 摘発に向けて動いてくれる可能性も高くない
(1.)1つ目は、警察は返金交渉などをしてくれるわけではない点です。
「返金する・しない」という問題はあくまで民事の事件であり、警察は介入できないからです。(民事不介入)
(2.)2つ目は、占いサイトを「詐欺罪」で摘発してくれる可能性も高くはない点です。
先述したように、占いサイトに明らかな「虚偽」があり、それを立証できるケースは決して多くはないからです。
とはいえ、弁護士とはまた違った視点でアドバイスをしてくれるため、あなたのトラブルにとって1番いい解決策を見つけるのに役立つでしょう。
【警察に連絡する】
なお、占い詐欺に際して警察が対応してくれること、してくれないことは、以下の記事で詳しくまとめています。
4.占い詐欺サイトに騙されないためにすべき3つのこと

今回、占い詐欺によって被害を受けた、受けそうになった方は、今後何ができるでしょうか。
もちろん「占い」との付き合いを完全に断つことができる方ばかりではないでしょう。
ですから、最低限の心構えとして、以下の3つを意識しておいてほしいと思います。
【占い詐欺に遭わないためにできる3つのこと】
- 「返信」を求められる占いサイトは利用しない
- 占いサイトの「口コミ」をチェックする
- 占いを信じすぎない
1)「返信」を求められる占いサイトは利用しない
占い詐欺に遭わないためには、本記事で解説した5つの手口に当てはまるものがないか確認し、当てはまるサイトは使わないことです。
特に、解説した中で1番わかりやすいのは、メールの「返信(有料)」を求められるかどうかです。
鑑定結果を教えてもらうまでに細かくメールの送受信が必要な占いサイトであれば、直ちに利用をやめましょう。
逆に、「一定額を払うことで占いきり」のサイトは、自分の制御が効かないほど課金させられる可能性が低く、比較的安全です。

とはいえ、どんな占いサイトでも、のめり込んでしまうと歯止めが効かなくなる点は同じなので、十分注意しましょう。
2)占いサイトの「口コミ」をチェックする
利用しようと思った占いサイトの「口コミ」をチェックしておくのも有効な手段です。
サイト名や鑑定師の名前を検索してみて、「怪しい」「詐欺」などの評判が出回っていないか確認してみてください。
また、詐欺まがいで怪しい占いサイトを一覧で紹介しているサイトもあるので、その一覧に名前があるかもチェックしてみるといいでしょう。
3)占いを信じすぎない
悪質な占いサイトに騙されないために何より大事なのは、「占いを信じすぎないこと」です。
もちろん、占いを信じること、趣味として付き合うことは否定しません。
占いが本当にあなたの運気を上げてくれたり、あなたを救ってくれることもあるでしょう。
しかし、占いサイトの手口や占いの内容を客観視できなくなるハマり方は危険です。
詐欺に遭わないよう、占いとうまく付き合っていくためには、以下のようなマインドを持っておくようにしましょう。
【占いとうまく付き合うための考え方】
- この占いが当たっても外れても人生が大きく変わることはない
- この鑑定師のいう通りにしなくても人生が大きく左右されることはない
5.占い詐欺の手口についてよくある質問
悪質占いサイトによる「占い詐欺の手口」について、よくある質問をまとめました。
1)怪しい占いサイトの特徴はなんですか?
怪しい占いサイトは、以下の手口を使っているという特徴があります。(記事内で解説)
- 有料ポイントを使う「返信」を求めてくる
- 鑑定を引き伸ばそうとする
- 期待感や不安感を煽ってくる
- 誰にでも当てはまることをいっている
- 占い師・鑑定師が次々と現れる
中でも特にわかりやすいのは、メールの「返信(有料)」を求められるかどうかです。
鑑定結果を教えてもらうまでに細かくメールの送受信が必要な占いサイトは「怪しい」と考えていいでしょう。
2)インチキな占いサイトは「詐欺」になりますか?
占いが「インチキ」に感じられても、刑法に照らし合わせて厳密に「詐欺」だといえるケースはあまり多くありません。
刑法で規定される「詐欺罪」の成立要件を満たすには、「虚偽(=明らかな嘘)の情報提供があった」ことを示す必要があります。
しかし実情として、「詐欺罪」の成立要件を満たすことを立証するのは難しいのです。
一方で、民法で規定される「不法行為」として、悪質な占いサイトに「返金」をさせることは難しくありません。
まとめ
本記事では、悪質な占いサイトが使う手口を解説してきました。
具体的には、以下のような手口がみられれば「悪質」な詐欺サイトと考えていいでしょう。
【悪質な占いサイトが使う5つの手口】
- 【手口①】有料ポイントを使う「返信」を求めてくる
- 【手口②】鑑定を引き伸ばしてくる
- 【手口③】期待感や不安感を煽ってくる
- 【手口④】誰にでも当てはまることをいっている
- 【手口⑤】占い師・鑑定師が次々と現れる
なお、上記のような手口を使う悪質な占いサイトについて、刑法で規定される「詐欺罪」と立証し、摘発できるケースは多くありません。
一方で、民法で規定される「不法行為」として、「返金」をさせられるケースは多いです。
返金要求は自分でもできますが、「早く・確実に・手間なく」返金させるには弁護士に依頼するのがおすすめです。
また、利用していた占いサイトが詐欺サイトだとわかった場合は、そのサイトに提供してしまった個人情報を守るための対処も大切です。
具体的には、メールアドレスのパスワードを変更したり、クレカを停止するなどの対処が必要です。
最後に、占い詐欺に遭わないためには、本記事で解説した手口に当てはまるものがないか確認し、当てはまるサイトは使わないことを意識してください。
 
       
   
   
  