新卒で退職を言いづらい・辞めたいと言えない場合の6つのコツを解説

新卒で入ったばかりの会社を退職したい、でも「言いづらい…」「辞めたいけど言えない」と悩み、その解決策を探しているあなた。
退職を言いづらい原因として、「上司や会社の反応が怖い・面倒くさい」という問題が大きいのではないでしょうか。
結論、この問題を乗り越え、円満退職するためのやり方にはコツがあります。
会社から「怖い・面倒くさい反応」をされないようにするには、(ⅰ)具体的にどんな反応があるか把握し、(ⅱ)その反応をされないような退職の「伝え方」を意識することが大切です。
退職の伝え方に気をつけ、円満に受け入れられやすくすることが「言いづらい」問題の一番の対処法になります。
そこで本記事では、言いづらい原因や早期離職のリスクをまずは把握し、その上で円満退職をするための伝え方・切り出し方の6つのコツについて詳しく解説しています。
なお、「自分ではどうしても言いづらい」という方でも、必ず辞められる「退職代行サービス」という方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- 確かに新卒の方は退職を言いづらいが、先延ばしにしない方がいい
- 退職を言いづらい原因として多いのは「上司・会社の反応が怖い」こと
- 新卒で退職を伝えると考えられる「悪い反応(=リスク)」6選
- 【リスク1】「だらしない」「根性がない」と嫌味を言われる・怒られる
- 【リスク2】理由をつけて引き止められる
- 【リスク3】退職日まで気まずい思いをする
- 【リスク4】パワハラや無視をされる
- 【リスク5】退職条件の交渉が難航する
- 【リスク6】脅しで「損害賠償を請求する」と言われる
 
- ↑これらのリスクを抑えるため、円満に「受け入れられやすい」伝え方の6つのコツ・対処法
- 【コツ1】前向きな退職理由を述べる
- 【コツ2】転職先が決まってから伝える
- 【コツ3】感謝の気持ちを伝えつつ、退職の意思を伝える
- 【コツ4】勤務時間外に伝える
- 【コツ5】病院を受診して診断書を書いてもらう
- 【コツ6】「退職代行サービス」に代わりに伝えてもらう
 
- 退職を切り出すタイミングとしては、7月〜9月または2月〜3月がおすすめ。会社の繁忙期を避けるとなお良い
1.新卒で退職は言いづらいが早く伝えてしまおう!

新卒の方は、まだ働き始めて間もないですし、退職を言いづらい立場にあるのは当然です。
しかし、辞めたい気持ちがあるなら、あなたにとっても会社にとっても思い切って早めに言った方がベターです。
先延ばしにしない方がよい理由は、以下の3つです。
【言いづらくても早く伝えるべき3つの理由】
- 先延ばしにするだけ心身の負担が大きくなる
- 新しい会社で再スタートを切るなら早い方がいい
- 退職を伝えてもすぐには辞められない
特に意識してほしいのが、3つ目の「退職を伝えてもすぐには辞められない」ことです。
というのも、退職日まで最短でも2週間、会社の就業規則によっては1ヶ月〜2ヶ月ほどの期間がかかります。
第六百二十七条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用元:民法第627条
引用にあるように、民法によって最短で2週間と定められていますが、会社の就業規則で「退職の3ヶ月前までに申し出るように」という旨が書いてあれば、退職を伝えてから3ヶ月は辞められません。
この「退職までの期間」によって、精神的に限界がきたり、転職の選択肢が狭まってしまう場合もあります。
このような事態を避けるためにも、無闇に引き延ばさないことがおすすめなのです。
2.新卒で退職を言いづらい2つの原因

「退職を言うなら早い方がよい」といっても、「言いづらい」と感じてなかなか言い出せないのは事実でしょう。
そこでまずは、「言いづらい」ことの根本的な原因を確かめましょう。
新卒の方が退職を言いづらい根本的な原因としては、以下の2つが考えられます。
【退職を「言いづらい」理由】
- まだ辞めること自体の決心がついてないから言いづらい
- 上司や会社の反応が怖い・面倒くさいから言いづらい
多くは後者に原因があるでしょうが、上記のうち、あなたにとって「言えない」原因はどちらなのか、または両方なのか、チェックしてみてください。
原因がどちらなのかによって、「次にするべきこと」が異なるためです。
「辞めること自体の決心がついてない」場合は、本当に辞めるかどうかハッキリと決めましょう。
対して、「上司や会社の反応が怖い・面倒くさい」場合は、なるべく円満に受け入れられる伝え方・切り出し方をすることが重要です。
1)「辞めること自体の決心がついてない」から言いづらい場合
新卒で退職を言いづらい原因として、実は「まだ辞めること自体の決心がついてない」方もいるのではないでしょうか。
辞める決心がつかない理由をさらに深掘りしてみると、以下のようなものがあるでしょう。
【辞める決心がつかない理由】
- 転職できるかどうか不安
- 「逃げじゃないか」「甘えじゃないか」という葛藤がある
- 新卒で辞めるなんて自分だけじゃないかと不安
「辞めるつもりではあるが、よく考えれば転職への不安から、辞めること自体を決めきれていない」といった方が多いでしょう。
これらに当てはまる方は、まず「本当に辞めるかどうか、しっかり決断する」ことが大切です。
新卒で、実はまだ「辞めたいけど、本当に辞めてよいか」迷っている方は以下の記事をチェックしてみてください。
退職を考える時にするべきこと、辞めた方が良いケースと、考え直した方が良いケースを解説しています。
2)「上司・会社の反応が怖い・面倒くさい」から言いづらい場合
退職を言いづらいと感じている方の多くは、こちらの「上司・会社の反応が怖いから言い出しづらい」ことが原因でしょう。
新卒で入社したばかりなのに「辞めます」と言い出せば、「だらしない」「根性がない」と嫌味を言われたり、怒られたりすることが予想されます。
あるいは、うまいこと言いくるめて引き止めようとしてくるかもしれません。
このような、上司や会社からの「嫌な反応」と向き合うのが嫌だから、「言いづらい」のではないでしょうか。
このような方は、以下のような順序で対処法を考えてみてください。
【退職を言いやすくする対処法】
- 具体的にどんな「悪い反応」があるのか把握する
- それらの「悪い反応」をされないために、受け入れられやすい形で退職を伝える
予想される反応ごとに、実践するべき「伝え方」も異なります。
以下の項目からは、上に挙げた順序に沿って、新卒で退職を伝える「リスク」と「対処法」を解説していきます。
[banner id=”16503″ size=”m”]3.新卒で退職を伝えるリスク(会社からの嫌な反応)6選

「上司・会社の反応が怖いから言い出しづらい」場合はまず、退職を伝えることで考えられるリスクを把握しておくことが大切です。
退職を伝えるリスクは、会社からされる「悪い反応」とも言い換えられます。
会社がどのような反応をするか、以下のようなパターンがあります。
【考えられる上司・会社の6つの反応】
- 「だらしない」「根性がない」と嫌味を言われる・怒られる
- 理由をつけて引き止められる
- 退職日まで気まずい思いをする
- パワハラや無視をされる
- 退職条件の交渉が難航する
- 脅しで「損害賠償を請求する」と言われる
(4.)〜(6.)のようなケースは、単に「面倒くさい」で済まされる話ではなく、現実的に厄介なトラブルになるケースです。
これらのトラブルを避けるために、具体的なシチュエーションなどを挙げながら解説していきます。
1)「だらしない」「根性がない」と嫌味を言われる・怒られる
まず最初に浮かぶのは、「だらしない」「根性がない」と嫌味を言われる・怒られるケースではないでしょうか。
あなたの中では、働き続けられるよう努力したり耐えたりしてきた過程があったとしても、上司はそれを知りません。
客観的に見れば、「社会人としては甘い」と思われても仕方がないことなので、ある程度は受け入れるべき部分でもあります。
また上司からすれば、教育下の新卒社員が辞めることで自分の評価が落ちる可能性もあるため、キツイ言い方になる人もいるでしょう。
このように嫌な態度をとられないようにするためには、退職の意思と一緒に感謝の気持ちを伝えたり、前向きな退職理由を述べるなどの対策があります。(後の項目で解説)
2)理由をつけて引き止められる
退職がスムーズに受け入れられない原因として1番多いケースが、この「何かと理由をつけて引き止められる」ケースです。
【引き止めの理由】
- もう少し続けてみないと仕事の楽しさはわからない
- 不満があるなら解消するよう務める
- 社内異動などで環境を変えることもできる
- 後任がいない・人手不足なので困る
上記のように理由をつけて引き止められると、退職の申し出を通すのが難しくなるため、非常に厄介です。
あなた自身の中では辞める意思が固まっていても、これらの引き止めによってあなた自身の意思が揺らいでしまうケースもあります。
なお、4つ目の「後任がいない・人手不足なので困る」と言われるケースに関しては、会社の不利益もあるため強く反論できないこともあるでしょう。
しかし、後任がいない、人手不足などはあくまで会社の都合であり、法的に会社にはあなたを引き止められる理由にはなりません。
「引き止められる」リスクを軽減するには、転職先が決まってから退職を伝えるなどの対策が有効です(後の項目で解説)。
3)退職日まで気まずい思いをする
先述のように、会社は、退職を申し出たその日に辞められるわけではありません。
退職を申し出てから、最短でも2週間はその会社で働く必要があります。
そのため、退職日までの間、気まずい思いをする可能性があります。
「新卒なのにすぐ辞めるヤツ」として白い目でみられたり、もう仲良くしても意味がないとしてそっけなく接される場合もあるでしょう。
なお、有給がある場合は、退職日までの期間に消化することで気まずい時期に休みをとれます。
4)退職日までパワハラや無視をされる
単に「気まずい」だけですめばまだ良いですが、よりひどい職場では嫌がらせ・パワハラ・無視などをされる場合もあります。
研修などで面倒をみたのに「すぐ辞める」と言うことは「恩知らず」だとして悪印象をもたれることから、このような態度になってしまうのでしょう。
「新卒で辞めること」自体がよい印象ではないため、このような態度をとられることも珍しくありません。
いや為替やパワハラなどをされないようにするのも、退職の意思と一緒に感謝の気持ちを伝えたり、前向きな退職理由を述べるなどの対策が有効です。
5)退職条件の交渉が難航する
退職条件をめぐって、会社と揉めるケースもあります。
社員が退職する際、以下のような「退職条件」について会社と話し合い、合意する必要があります。
【退職時に決めること】
- 退職時期はどうするか
- 有給を消化するか
- 未払い残業代の請求
- 「自己都合退職」とするか「会社都合退職」とするか
- 入社祝い金を返する返さないか、など
上記のような退職条件について、会社があなたにとって不利な条件を押し付けてくるケースがあります。

もちろん、上図のような退職条件は、法律に照らし合わせれば不当です。
しかし、新卒は社内でも特に弱い立場にありますし、会社からの印象も良くないため、突きつけられるケースが少なくないのです。
6)脅しで「損害賠償を請求する」と言われる
会社を辞める際、引き止めや脅しを目的として「損害賠償を請求するぞ」と言われることがあります。
新卒の方の場合、「研修や採用にかかったコスト」と称して請求されるケースが多いです。
会社からすれば、コストをかけて採用し、研修をしたのに、利益に貢献する前に辞められることになるため、ある程度の根拠があるように思えます。
しかし実際には、企業から社員に対して損害賠償が法的に認められることはほぼありません。
とはいえ、脅しで請求されるだけでも退職の申し出が通らず、「払わないと辞めさせない」といった対応をされることもあります。
4.新卒で退職を「言いづらい」場合の6つのコツ・対処法

先に解説したように、新卒で退職を言い出すと、上司・会社から良くない反応をされることがあります。
そこであなたが意識するべきは、「受け入れられやすい」伝え方・切り出し方をすることです。
【6つの退職の伝え方・切り出し方】
- 前向きな退職理由を述べる
- 転職先が決まってから伝える
- 感謝の気持ちを伝えつつ、退職の意思を伝える
- 勤務時間外に伝える
- 病院を受診して診断書を書いてもらう
- 「退職代行サービス」を利用する
このような伝え方・切り出し方を実践して、会社に受け入れられれば、あなたにとっても会社にとっても望ましい「円満退社」に繋がります。
もちろん、退職際のコミュニケーションでストレスをためることもなくなるので、ぜひ参考にしてください。
1)感謝の気持ちを一緒に伝える
会社や上司との関係を悪くしないようにするには、感謝の気持ちを伝えつつ、退職の意思を伝えることが何よりも大切です。
退職を言いづらくさせる1番大きな要因は、会社があなたに対して悪印象をもってしまうからでしょう。
あなたに対して悪印象を和らげるのに最も効果的なのが、きちんと「感謝を伝える」ことです。
研修などでお世話になったのに、すぐに「辞める」と言い出すことを「申し訳ない」と感じている方も少なくないでしょう。
上記のように感じている方は、「申し訳ないと思っている」ことと、感謝の気持ちをあわせて伝えましょう。
また、感謝の姿勢は、退職を伝える時だけでなく、退職までの残り出勤日にも示し続けるとなお良いです。
「どうせ辞めるから」とテキトーに仕事をこなすのではなく、最後まで誠意をもって業務にあたりましょう。
仕事をきちんとこなす姿は、今まで教育してくれた上司や先輩への恩返しにつながります。
2)前向きな退職理由を述べる
1つ目は、前向きな退職理由を述べるという対策です。
「職場の雰囲気が息苦しい」とか「仕事がきつい」といった消極的な理由を述べてしまうと、嫌味を言われたり怒られたりするリスクが高くなります。
これに対して、「やりたいことが新しく見つかって、それを実現するために転職したい」といった前向きな理由を述べることで、比較的受け入れられやすくなるでしょう。
【例:退職理由の伝え方】
- 前向きな退職理由
- やりたいことが新しく見つかった
- チームでプロジェクトに取り組める環境の方が自分にあっていると思った、だから転職したい
 
- 消極的な退職理由
- 職場の雰囲気が息苦しい
- 仕事がきつい
- 残業が嫌だ
 
前向きな理由はいずれも、転職先での仕事を見据えた内容といえます。
転職先できちんと仕事することを前提とした退職理由であれば、「根性がない」などと言われる可能性が低くなるでしょう。
3)転職先が決まってから伝える
先に挙げた「前向きな退職理由」に説得力を増すために、転職先が決まってから退職を伝えるのも有効です。
実際に転職先が決まっていれば、あなたに前向きなビジョンがあることが伝わるため、「根性がない」「甘えている」などの言い方をされにくくなるでしょう。
また、転職先がもう決まっているとあれば、その転職先との兼ね合いも考えて、無理に引き留めようとしてくるリスクも減ります。
ただし、転職先として今の会社の競合企業を伝えた場合、強く引き留められたり妨害されたりと、逆にトラブルになるリスクもあるため注意しましょう。
4)勤務時間外に伝える
上司にはじめて退職の意思を伝えるときは、勤務時間外に伝えましょう。
業務時間中は仕事を優先する必要があり、退職の相談のための時間を割くのは望ましくないでしょう。
上司の考え方によっては、「勤務時間中に個人的な相談をしてくるとは何事だ」と思われかねません。
さらに気を遣うなら、勤務時間中に「仕事が終わった後、話があるのですがお時間いただけますか?」と前置きしておくとなおよいです。
退職の相談は長話になることも多いです。
勤務時間外は上司にとっても大事な時間ですから、いきなり長話を切り出すのも失礼になるからです。
5)病院を受診して診断書を書いてもらう
仕事にストレスを感じており、精神的な不調が原因で辞めたい方もいるでしょう。
このような方は病院を受診して、診断書を出してもらうと、退職が受け入れられやすくなります。
新卒で新しい環境に苦しんでいる方は、「適応障害」などの診断をしてもらえるかもしれません。
診断書を提出しつつ、その病気が原因で辞めると言えば、上司も引き止められませんし、それ以上あなたを傷つける言葉をかけてくることもないでしょう。
また、心身に不調がある方は、診断を受けること自体が回復に向けて必要な手順でもあります。
退職を伝えるときに診断書を持ち出すかは別にしても、1度受診をしてみることをおすすめします。
6)「退職代行サービス」を利用して代わりに伝えてもらう
退職を伝えるストレスに耐えがたいという方は、「退職代行サービス」を利用してみるのも1つの手です。
「退職代行サービス」とは、弁護士や代行業者があなたに代わって会社に退職の意思を伝え、手続きを済ませてくれるサービスです。
ここまで上司や会社に「受け入れられやすい」伝え方を解説してきましたが、全ての上司・会社に通用するとは限りません。
もともとブラック労働やパワハラが横行している会社であれば、伝え方に気をつけても怒られたり執拗に引き止めてくる可能性はあります。
このような不安を解消し、全て「お任せ」して退職を成立させてくれるのが退職代行サービスです。
なお、退職代行サービスは「円満退社」にも繋がります。
代行業者は1番スムーズな流れで退職手続きを行うため、会社からしても処理が楽になるメリットがあります。
もちろん、代行業者からも会社に対して敬意を払って対応しますし、あなたからの感謝の言葉や引き継ぎ内容も伝言してくれます。
「やっぱり自分では言いづらい」という方は、ぜひ利用を検討してみてください。
なお、新卒の方が退職代行を使うメリットや手順などは、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
[banner id=”16503″ size=”m”]5.退職を切り出すのにベストな時期・タイミング

退職を伝えた時のリスクを軽減するには、「どう伝えるか」だけでなく、「いつ伝えるか」も重要です。
退職を切り出すのにベストなタイミングは、以下の基準で考えてみてください。
(ⅰ)あなたの転職にとって良い時期と、(ⅱ)会社にとって困らない時期の2つが重なるタイミングです。
なお、新卒の方が会社を辞める時期については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
1)あなたの転職に良い7月〜9月または2月〜3月がベース
まずベースとしては、7月〜9月または2月〜3月の時期がおすすめです。
7〜9月と2〜3月の時期はどちらも、求人が増える時期であり、転職先が見つかりやすいからです。
転職先への入社時期とあわせてみると、以下のようなスケジュールになります。

2〜3月の退職なら4月の入社、7〜9月に辞める場合は、10月の入社を目指すことになります。
なお、会社を辞めてから転職活動をする場合は、転職活動に1ヶ月〜2ヶ月程度かかることを考え、入社希望時期よりも1ヶ月〜2ヶ月前に辞めましょう。
例えば、今の会社を辞めてから転職活動をし、10月入社を目指す場合は、7月〜8月ごろに退職します。
逆に、転職先が見つかってから辞める場合は、転職先への入社の直前退職がいいでしょう。
2)会社の繁忙期を避ける
あなたの転職にとって望ましいのが、7月〜9月または2月〜3月ですが、これに加えて、会社の繁忙期を避けて調整するのがベターです。
繁忙期とは仕事の量が増え、1年の中で業務が最も忙しくなる時期のことです。
例えば飲食業の会社であれば、年末年始やお盆休み、歓迎会や送別会が集中する3月〜4月が繁忙期にあたるでしょう。
繁忙期には当然、上司や同僚も忙しく働いていますから、このタイミングでやめれば「逃げた」ように見えて印象が良くありません。
そのため、7月〜9月または2月〜3月の時期をベースとしつつ、会社の繁忙期を避けられるタイミングで退職を切り出しましょう。
6.新卒が会社を辞めると決めたらすること・退職の手順

ここまでの解説を踏まえて、「退職を決めた」という新入社員の方。
辞めると決めたら次に知るべきは「実際にどうやって辞めるか」の手順についてです。
【新卒:辞める時の手順】
- 会社の規則に沿って退職を伝える
- 業務の引き継ぎを行う
- お世話になった方へのご挨拶
- 会社の備品を返す
上に挙げた手順は、人によっては必要のないものもあります。
全てチェックした上で、あなたに必要と考えられるものだけ、しっかりと実践してください。
それぞれの手順ごとに解説していきます。
1)就業規則に沿って退職を伝える
まずは、会社の就業規則を確認してください。
退職の意思を伝えてから、実際に退職できるまでの期間を確認する必要があるからです。
例えば、就業規則に「退職の1ヶ月前までに申し出るように」と書かれていれば、その記載通り、1ヶ月後の退職を目処にして準備を進めることになります。
また、「退職願」を提出する場合、就業規則で定められている通り1ヶ月後の日付を退職希望日として提出する必要があります。
【退職願と退職届】
| 退職願 | 「◯月◯日に退職したい」と退職の意思を願い出る書類。 最初に提出するのはこちらの書類 | 
|---|---|
| 退職届 | 退職の申し出が受理され、退職日が確定した後に事務手続きとして届け出る書類。 いきなり提出するものではない。 | 
最近は、上司に対して「相談があります」と声をかけ、口頭で(相談という体裁で)退職を伝える人が多いです。
あえて書類を用意して申し出たい、または規則でそう決まっている場合は、まずは「退職届」ではなく「退職願」を提出しましょう。
2)業務の引き継ぎを行う
新卒の場合、引き継ぎが必要な業務はあまりないかもしれませんが、もしあればきちんと引き継ぎを行いましょう。
先に確認した退職日までにきちんと引き継ぎが完了するよう、スケジュールに余裕をもって行うことが大切です。
リストアップした業務と引き継ぎスケジュールを後任者や上司と共有し、コミュニケーションを取りながら進めましょう。
3)取引先への挨拶
取引先との関わりがあった方は、挨拶をすることも大切です。
自分自身で挨拶をし、後任者を紹介できればベストです。
取引先への挨拶なしに退職すると、それによって取引先の期限や信頼を損ねる場合があります。
最悪の場合、契約が打ち切られ、会社が大きな損害を被れば、会社から損害賠償を請求されるリスクさえあります(もちろん稀ですが)。
そのため取引先への挨拶は特に慎重に。挨拶の仕方がわからなければ、上司に聞いてみてください。
4)会社の備品を返す
忘れがちなのが、会社から借りている備品を返すことです。
会社から支給されたノートパソコンをリモートワーク用に持ち帰っていたとか、会社の備品だった学習本を持ち帰って読んでいた、などのケースが考えられます。
当然、このような会社の備品は返さなければ会社が困りますし、退職した後に返すよう要求されることもあるため、しっかり返しましょう。
5)退職当日|上司や同僚に最後の挨拶
退職日当日は、毎日顔をあわせる同僚や上司に最後の挨拶を忘れずにしましょう。
対面で挨拶ができない場合はメールでも構いません。
ここまで解説した手順をきちんと済ませて、最後に挨拶をして辞めれば、間違いなく「円満退職」といえるでしょう。
なお、事務的な手続きが残っている場合は速やかに応じましょう。
まとめ
新卒の方は退職を言いづらい立場にありますが、先延ばしにせず、思い切って言った方がよいです。
退職を「言いづらい」問題を解消するにはまず、原因が(ⅰ)まだ辞めること自体の決心がついてないからなのか、(ⅱ)上司・会社の反応が怖い・面倒くさいからなのか確認しましょう。
まだ辞める決心がついていない方は、「本当に辞めるべきか」決断すること、会社の反応が怖い・面倒くさい方は、円満に「受け入れられやすい」伝え方をするのが先決です。
その際、以下の6つのコツを踏まえて退職を伝えるのが効果的です。
- 【コツ1】前向きな退職理由を述べる
- 【コツ2】転職先が決まってから伝える
- 【コツ3】感謝の気持ちを伝えつつ、退職の意思を伝える
- 【コツ4】勤務時間外に伝える
- 【コツ5】病院を受診して診断書を書いてもらう
- 【コツ6】「退職代行サービス」に代わりに伝えてもらう
また、退職を切り出すタイミングも大事です。
求人が増える7月〜9月または2月〜3月がよいですが、その上で会社の繁忙期を避けて調整するのがベストです。
円満に退職できるよう、本記事で解説した対処法をぜひ実践してみてください。
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