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仮想通貨の法律規制とは?仮想通貨法6つのポイントを弁護士が解説!

仮想通貨法

はじめに

ICOなどの仮想通貨ビジネスをやりたいけれども、ビットコインをはじめとした仮想通貨にまつわる法律がよくわからず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか?ただでさえ、技術的に理解の難しい仮想通貨について、法律のことまで理解してサービス設計をするのは、正直大変ですよね。

仮想通貨にまつわる法律としては、通称「仮想通貨法」がありますが、この法律をきちんと守らないでいると

  • 最大3年の懲役
  • 最大300万円の罰金

といった罰則を受ける可能性があります。

そこで今回は難解と思われがちな「仮想通貨法」とは何か、どういった規制があるのかや仮想通貨にかかる税金などについて、わかりやすく解説していきます。

1 仮想通貨法とは

仮想通貨法

仮想通貨法」とは、ビットコインやアルトコインなどの「仮想通貨」を発行したり使用したりする際の、取り締まりルールを定めた法律です。

もっとも、「仮想通貨法」という名前の法律があるわけではありません

平成29年4月1日に施行された「改正資金決済法」という法律のうち、仮想通貨への対応が盛り込まれた改正部分のことを、通称「仮想通貨法」と呼んでいるにすぎません。

資金決済法」とは、もともと商品券や電子マネーに関するルールを定めた法律ですが、時代の変化に対応するため、今回の改正で仮想通貨に関する項目が組み込まれました。

仮想通貨法の中身は、大きく分けて以下の3つになります。

  1. 仮想通貨の定義
  2. 仮想通貨交換業の定義
  3. 仮想通貨交換業の規制

以下で順番にみていきましょう。

2 仮想通貨とは

仮想通貨とは

仮想通貨」とは、インターネットを通じて直接ユーザー同士でやりとりされる通貨で、中央銀行などの公的な発行主体や管理者が存在せず、専門の取引所を介して円やドルなどと交換できるものをいいます。仮想通貨は、別名「暗号通貨」とも呼ばれます。

代表的な仮想通貨としては「ビットコイン」があり、今ではCMなどでもよく目にするようになりましたね。ビットコインの他にも、イーサリアムやリップル、ライトコインなどがあります。

仮想通貨法では、一口に「仮想通貨」といっても、その内容として以下の2種類を規定しています。

  • 1号仮想通貨
  • 2号仮想通貨

(1)1号仮想通貨

1号仮想通貨」は、以下のように定義されています。

  1. 物品の購入・仮受け、または役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用できること(要件その1:不特定性)
  2. 不特定の者を相手方として購入・売却を行うことができる財産的価値であること(要件その2:財産的価値)
  3. 電子機器その他の物に電子的方法によって記録され、電子情報処理組織を用いて移転することができるものであること(要件その3:電子的記録)
  4. 日本通貨・外国通貨、通貨建資産でないこと(要件その4:非法定通貨)

これらをすべてみたすものが1号仮想通貨であり、ざっくりいえば、法定通貨(日本円やドルなど)と交換可能なデジタル通貨をいいます。代表的なものとしてビットコインがあります。

各要件について、ビットコインを例に挙げながら解説します。

①要件その1:不特定性~物品の購入・借受け、または役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用できること~

これは、「物を買う・借りる、またはサービスの提供を受ける場合に、代金の支払いのため、仮想通貨を現金の代わりに不特定の人に対して使用できること」をいいます。ここにいう「不特定の者に対して使用できること」とは、ポイントサービスのように特定の店舗でしか使えないのではなく、広く誰に対しても使えることをいいます。

例えばビットコインは、決済用端末を相手方(お店など)が持ってさえいれば、それによって商品やサービスの支払いに充てることができます。その意味で、ビットコインはこの要件をみたしています。

他方で、仮想通貨に特定の発行者がいて、その発行者が認めた範囲でしか仮想通貨が使えない場合には、「不特定の者に対して使用できること」という要件をみたさないため、1号仮想通貨にはあてはまりません。

この観点から、最近よく仮想通貨ベンチャーでみられる独自トークンについては、1号仮想通貨になりませんし、後で詳しく説明しますが、電子マネーやゲーム内などでしか使えないLineコインなどのデジタル通貨は、1号仮想通貨にあたりません。

②要件その2:財産的価値~不特定の者を相手方として購入・売却を行うことができる財産的価値であること~

財産的価値」とは、それ自体に価値があることをいいます。身近な例でいうと、お金にはそれ自体に千円、一万円などの財産的価値があります。これと同じように、1号仮想通貨にも財産的価値がなければいけません。

そして、1号仮想通貨として認められるためには、不特定の人との間で、取引所や交換所などを通じて仮想通貨自体を買ったり売ったりできる必要があります。この場合の「不特定」とは、制限を受けずに、仮想通貨を日本円や外国通貨と交換できることをいいます。

これをビットコインにあてはめると、ビットコインは日々レートが変動し、それ自体に財産的な価値があります。さらに、それを世界中の人たちと自由に売買することができるため、この要件をみたしているわけです

他方で、市場で流通せず、価値がついていないような独自トークンについては、この要件をみたしません。

なお、発行者によって円やドルなどとの交換が制限されている場合には、「不特定の者を相手方として」という要件をみたさないため、1号仮想通貨にはあてはまりません。

③要件その3:電子的記録~電子機器その他の物に電子的方法によって記録され、電子情報処理組織を用いて移転することができるものであること~

電子機器や電子情報処理組織」とは、ざっくりいうとコンピュータのことです。仮想通貨は実物がないデータなので、すべてコンピュータ上で記録・移転されることになります。

ビットコインも、コンピュータ上(スマホなど)で記録・移転することができます。

④日本通貨・外国通貨、通貨建資産でないこと

この要件は、リアルマネーではないという程度の意味です。

普段私たちが使用している日本円や外国通貨が仮想通貨にあたらないのはもちろんですが、単位として「円」や「ドル」と表示されるものも仮想通貨にはあてはまりません。

例えばビットコインの場合、単位は「1ビットコイン」と表示されているため、この要件をみたします。

以上をすべてみたすものが1号仮想通貨となります。詳しくは後程解説しますが、この1号仮想通貨を使ったサービスを行うためには、「仮想通貨交換業」の登録が必要となり、様々な規制を受けることになります。

(2)2号仮想通貨

2号仮想通貨」は、以下のように定義されています。

  1. 不特定の者を相手方として、1号仮想通貨と交換することができる財産的価値であること(要件①:交換可能性)
  2. 電子情報処理組織を用いて移転することができるもの(要件②:電子的記録)

2号仮想通貨も、財産的価値を有する点・コンピュータ上で移転することができる点は1号仮想通貨と同じです。1号仮想通貨との大きな違いは、2号仮想通貨は、1号仮想通貨と交換できるものである、という点です。

ビットコイン以外の通貨(=アルトコイン)の多くが、この2号仮想通貨にあてはまるといわれています。

2号仮想通貨の場合も1号仮想通貨と同じように、「不特定の者を相手方として」という要件があるため、発行者によって1号仮想通貨との交換が制限されている場合には①の要件をみたすことができません。

以上が仮想通貨のそれぞれの定義・内容となります。

簡単にまとめると次のようになります。

  • 1号仮想通貨=不特定の人に対して、物を売ったり買ったりするときに使用することができるもの(通貨としての価値をもつもの)
  • 2号仮想通貨=1号仮想通貨と交換できるもの

2号仮想通貨は1号仮想通貨から派生するものであるため、基本的に「仮想通貨」という場合は1号仮想通貨を想定してもらえればオッケーです。

(3)電子マネーなどとの違い

仮想通貨と同じようにコンピュータ上で管理され、現金の代わりに支払い等に使えるものとして「電子マネー」があります。電子マネーといえばSuica、PASMO、WAON、Edyなどが有名で、すっかり身近な存在となりました。

これらの電子マネーと仮想通貨を混同してしまう方が多いのですが、性質上はまったく異なります。誤解がないように、電子マネーと仮想通貨の違いを確認しておきましょう。

電子マネーは、物を買ったりサービスを受けたりするときに使うことができるため、1号仮想通貨の定義にあてはまりそうですが、どうでしょうか?

    【1号仮想通貨の要件】

  1. 物品の購入・仮受け、または役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用できること(要件その1:不特定性)
  2. 不特定の者を相手方として購入・売却を行うことができる財産的価値であること(要件その2:財産的価値)
  3. 電子機器その他の物に電子的方法によって記録され、電子情報処理組織を用いて移転することができるものであること(要件その3:電子的記録)
  4. 日本通貨・外国通貨、通貨建資産でないこと(要件その4:非法定通貨)

これらの4つの要件のうち、要件その3については電子マネーにもあてはまりますね。

もっとも、電子マネーは、それぞれの発行者が決めた特定の加盟店でしか使うことができず、利用範囲が限定されているため、要件その1の「不特定の者に対して使用できること」という要件をみたしません。

また、電子マネーには財産的価値はありますが、金額情報が記録されているICカードをオークションなどに出すことはできません。また、ICカードを取引する電子マネー専用の取引市場があるわけでもありません。そのため、要件その2の「不特定の者を相手方として購入・売却を行うことができる」という要件をみたしません。

さらに、電子マネーは日本円をチャージして使うものなので、その単位は「」になります。電子マネーは「お札や小銭がデータとして姿を変えたもの」で、あくまでも日本通貨であり、ビットコインのような独立の通貨ではありません。そのため、要件その4の「日本通貨でないこと」という要件をみたしません。

このように、電子マネーと仮想通貨は似ているようでまったく違います。もっとも、電子マネーは、仮想通貨法上の「仮想通貨(1号・2号)」にはあてはまりませんが、資金決済法上の「前払式支払手段」には該当する可能性があり、その観点からは一定の規制があることには注意が必要です。

前払式支払手段について知りたい方は「アプリ内課金を導入する際に知りたい!資金決済法4つのポイントとは」や「ポイントサービスを始める方は必読!資金決済法3つのポイントを解説」をご参照ください。

3 仮想通貨交換業にまつわる規制

仮想通貨交換業

事業者が取り扱う仮想通貨が、仮想通貨法の1号・2号「仮想通貨」に該当する場合には、次のステップとして、提供するサービスが「仮想通貨交換業」にあたり、仮想通貨交換業の登録が必要になるのか否かを検討することになります。

ポイントは、単に1号・2号仮想通貨を発行するだけではただちに「仮想通貨交換業」の登録が必要になるわけではなく、あくまでも一定の要件にあてはまる場合に限り仮想通貨交換業という面倒な規制がかかる、ということです。

(1)「仮想通貨交換業」とは?

仮想通貨交換業」とは、仮想通貨の売り買いや、仮想通貨同士を交換するサービスのことをいいます。

通常、ユーザーが仮想通貨を手に入れたり換金しようとする場合には、インターネット上の交換所や取引所(ビットフライヤーコインチェックなど)を利用します。このような交換所や取引所を運営し、サービスの提供をする事業者が仮想通貨交換業者の典型例です。

もっとも、仮想通貨法では、「仮想通貨交換業」の定義を厳密に定めており、以下の「1・2・3」の「いずれか」に該当し、なおかつ「4」の要件をみたすものに限り、仮想通貨交換業者として登録が必要になります。

  1. 仮想通貨の売買または仮想通貨同士の交換をすること
  2. 上記の行為の媒介・取次・代理をすること
  3. 1・2の行為に関して、利用者の金銭または仮想通貨の管理をすること
  4. 以上の行為を「事業」として行うこと

そのため、1号・2号仮想通貨を発行したい、あるいは発行している事業者は、この「1~4」の4要件にあてはまるのか否かを検討する必要があります(※反対に、これらの要件あてはまらないような形でサービス設計をすれば、仮想通貨交換業の登録を得なくてもOKということです。)。

順番に見ていきましょう。

「1」の「仮想通貨の売買または仮想通貨同士の交換」とは、事業者自身がユーザーの相手方となって、仮想通貨の売買や交換を行うことをいいます。例えば、ビットコインを買いたいユーザーに対して、事業者がビットコインを売る場合です。

また、仮想通貨(ビットコインなど)を「送付する業務」を行う場合にも、仮想通貨の売買・交換の仕組みを利用する限りにおいて、この要件をみたします。

「2」の「媒介・取次・代理」とは、ユーザーからの売買・交換の注文を仮想通貨交換業者へとつなげる行為のことをいいます。

例えば、取引所において、売り注文と買い注文をマッチング(「媒介」)させたり、ユーザーの代わりに仮想通貨の売り買いをすること(「取次」・「代理」)です。

「3」の「金銭又は仮想通貨の管理」とは、取引所などにおいて、取引を行うユーザーが持っている仮想通貨や、売買のためのお金を管理することをいいます。

たとえば、ビットフライヤーなどの取引所が、顧客が所有する仮想通貨や、仮想通貨の代金を管理するケースです。

なお、この要件には「1・2の行為に関して」という前提があるため、オンラインウォレットなどの、単にユーザーの仮想通貨やお金を管理するものについてはこれにあてはまりません。

「4」の「事業として行う場合」とは、反復・継続して「1~3」のいずれかの行為を行うことをいいます。

この要件は、一般の投資家がビットコインなどの仮想通貨の売買・交換を行うような場合を除外する趣旨のものです。この要件がなかたっとしたら、ビットコインなどを頻繁に取引しているユーザーはみな仮想通貨交換業の登録を得なければならず、取引が成り立たなくなってしまいます。

もっとも、「事業として」の判断は、個別の事例ごとに、その運用実態に即して実質的に判断されることには注意が必要です(「仮想通貨事務ガイドライン」)。

以上の4つの要件(「1or2or3」+「4」)に当てはまる事業者については、「仮想通貨交換業」の登録が必要になります。反対に、4要件のうち、一つでもあてはまらないものがあれば、仮想通貨交換業の登録は、不要です。

仮に、仮想通貨交換業の登録を受けないまま仮想通貨交換業を行った場合や、ズルをして登録を受けた事業者に対しては、

  • 最大3年の懲役
  • 最大300万円の罰金

のどちらか、もしくは両方が科される可能性があります。

(2)仮想通貨交換業にはどのような規制がなされるのか?

以上の仮想通貨交換業の要件をみたした事業者は、「仮想通貨交換事業者」として一定の規制をうけることになります。例えば、事前の「登録制」が導入され、さらに、利用者保護のため、利用者への情報提供や取引時の本人確認などが義務付けられています。

仮想通貨交換業者への規制のポイントは以下のようになっています。

  1. 登録における財務規制(登録拒否事由)
  2. 情報提供義務
  3. 分別管理義務
  4. セキュリティ対策
  5. 監督規制
  6. マネロン規制

次の項目から順番にみていきましょう。

4 仮想通貨交換業者の規制①~財務規制(登録拒否事由)~

財務規制

仮想通貨交換業を始めたいからといって、すべての事業者が登録を受けられるわけではありません。登録を受けるためには、以下の2つの要件をみたす必要があります。

  1. 資本金の額が1000万円以上あること
  2. 純資産額がマイナスではないこと

資本金の額に一定のラインが設けられているのは、仮想通貨の取引きを適正に、そして確実に行えるだけのシステムを構築するには、ある程度の初期投資が必要だからです。

また、純資産額がマイナスではないことという要件は、債務超過の事業者が仮想通貨交換業者にならないようにするためであると考えられます。

5 仮想通貨交換業者の規制②~情報提供義務~

情報提供義務

仮想通貨を売買したり交換したりする場合、ユーザーが誤った判断をしないよう、正確な情報を提供することが重要です。そのため、仮想通貨交換業者は、ユーザーに対し、以下の内容についてユーザーへの説明・情報提供をしなければなりません。

  • 取り扱う仮想通貨が、日本通貨および外国通貨ではないこと
  • 仮想通貨がその価値を保証されていない場合にはその旨、保証されている場合には保証するものの氏名・商号・名称や保証の内容
  • 仮想通貨交換業者の商号・住所
  • 当該取引の内容
  • 取り扱う仮想通貨の概要
  • 取り扱う仮想通貨の価値の変動により損失が生じる恐れがあるときは、その旨およびその理由
  • ユーザーからの苦情・相談に応じる営業所の所在地・連絡先
  • 契約期間の定めがあるときにはその期間
  • 契約解約時の取り扱い(手数料、報酬または費用の計算方法も含む。)
  • その他当該契約の内容に関し参考になると認められる事項

また、これらの事項については、ユーザーがきちんと理解できるように、ユーザーに対しあらかじめ書面その他「適切な方法」で説明・情報提供する必要があります。

「適切な方法」としては、リアル・ネット(対面取引)それぞれについてみると以下のような規制となっています(「仮想通貨交換業者関係のガイドライン」)。

【ネット】

    インターネットを通じた取引の場合には、利用者がその操作するパソコンの画面上に表示される説明事項を読み、その内容を理解した上で画面上のボタンをクリックするなどの方法

【リアル(対面取引)】

    対面取引の場合には書面交付や口頭による説明を行った上で当該事実を記録しておく方法

6 仮想通貨交換業者の規制③~財産の分別管理義務~

財産管理

仮想通貨交換業者は、ユーザーから預かった仮想通貨やお金と、事業者自身の仮想通貨・お金を分けて管理しなければいけません。このとき、どのユーザーの仮想通貨であるかがすぐに判別できる状態にしておく必要があります。

例えばビットコインであれば、仮想通貨交換業者は、自社で所有するビットコインとユーザーのビットコインとを別のアドレスで分別管理し、なおかつ、ユーザーごとに預かりビットコイン数を帳簿上把握する必要があることになります。もっとも、利用者ごとにビットコインアドレスを作成して個別に管理することまでは必ずしも求められてはいないものと考えられます。

分別管理義務に違反した場合、

  • 最大2年の懲役
  • 最大300万円の罰金

のどちらか、もしくは両方が科される可能性があります。

また、仮想通貨交換業者は、管理の状況について、年に1回以上公認会計士または監査法人の監査をうけなければなりません。

7 仮想通貨交換業者の規制④~情報セキュリティ対策~

情報セキュリティ

仮想通貨交換業は、業務の性質上、高度で複雑な情報システムを有しており、重要情報に対する不正アクセスや情報漏えいのリスクが高いといえます。

そのため、仮想通貨交換業者は、管理体制を充実・強化させることが必要であるといえ、以下のような対策をとることが求められます。

  • 全社的なシステムリスク管理の基本方針の策定
  • 情報セキュリティ対策
  • サイバーセキュリティ対策
  • システム企画・開発・運用管理
  • 独立監査部門によるシステム監査
  • 適切な外部委託管理
  • 適切な緊急時対策の構築
  • システム障害発生時の対応

なお、仮想通貨交換業者の規模や特性からみて、利用者保護の面で特に問題がないと認められる場合には、これらの対策をとらなくても仮想通貨法違反にはなりません。

8 仮想通貨交換業者の規制⑤~監督規制~

監督規制

仮想通貨交換業者は、国の監督の下に事業を行います。そのため、帳簿書類や報告書の作成・提出などの監督規定が設けられました。

具体的には以下のとおりです。

  • 帳簿書類の作成・保存義務
  • 報告書の作成・提出義務
  • 立入検査等
  • 業務改善命令
  • 登録の取り消し等
  • 登録の抹消
  • 監督処分の広告
  • 廃止の届出等

9 仮想通貨交換業者の規制⑥~マネロン規制~

マネロン規制

仮想通貨は、マネーロンダリングに悪用される可能性もあります。これを防ぐため、仮想通貨交換業者は、マネロン規制法(犯収法)上の「特定事業者」として、以下の義務を負うことになります。

  • 口座開設時の取引時確認義務
  • 確認記録・取引記録等の作成および保存義務
  • 疑わしい取引の届出等の義務
  • 社内管理体制の整備義務

以上が仮想通貨交換業者への規制となります。各規制の詳細については、内閣府の「仮想通貨交換業者に関する内閣府令」や金融庁の「仮想通貨事務ガイドライン」をご参照ください。

10仮想通貨と税金

仮想通貨と税金

最後に、仮想通貨にかかる税金についてみていきましょう。

仮想通貨の取引をする際に関係する税金として大切なのが、

  1. 消費税
  2. 所得税

です。順番に解説します。

(1)消費税

これまでは、仮想通貨は「物」として扱われていたため、購入には8%の消費税がかかっていました。仮想通貨を買うたびに消費税がかかっていたため、投資家としては割に合わない部分もあったかもしれません。

ですが、仮想通貨法の施行により仮想通貨の定義が明らかにされ、仮想通貨は「支払手段」とされたため、2017年7月からは消費税が非課税となりました。

仮想通貨への消費税が非課税となったことで、今後さらに仮想通貨取引が活発になることが予想されます。

(2)所得税

仮想通貨の取引によって得た利益が年間20万円以上ある場合、雑所得として確定申告をする必要があります。仮想通貨によって得た利益については、「総合課税の累進税率」が適用されます。

総合課税」とは、仮想通貨で得た利益だけではなく、その他の所得も合計して所得税の計算をすることをいいます。

累進課税」とは、課税対象の額が増えるほど課せられる税率も高くなる仕組みのことをいいます。

そのため、仮想通貨で得た利益を含む合計の所得が高い場合、税率は最高で45%になることもあります。

一方で、株の配当金や譲渡益に関しては、「申告分離税」といって、他の所得とは別に所得税の計算をすることができます。

なお、仮想通貨は、日本円に換金した時点で利益が出たとみなされるため、単に持っているだけなら課税対象とはなりません。

そのため、短期間で売買をする場合にはその度に所得税の課税対象となりますが、長期的な資産運用のために仮想通貨を買った場合などは、将来売ったときに初めて課税対象となります。

11 小括

まとめ

仮想通貨法の施行により、仮想通貨の定義が規定され、仮想通貨を取り扱う事業者も「仮想通貨交換業者」として登録が必要となりました。

まずは自分たちが取り扱う仮想通貨が仮想通貨法上の「仮想通貨」に該当するのかを確認し、該当する場合には必ず仮想通貨交換業者として登録を受けるようにしましょう。

さらに、今回解説した内容やガイドラインをしっかりと把握し、各種規制をしっかりと守ることが重要です。

12 まとめ

これまでの解説をまとめると以下のとおりです。

  • 「仮想通貨法」とは、改正資金決済法のうち、仮想通貨ヘの対応が盛り込まれた改正部分のことをいう
  • 仮想通貨法の中身は大きく分けて①仮想通貨の定義、②仮想通貨交換業の定義、③仮想通貨交換業の規制の3つに分かれる
  • 「仮想通貨」とは、インターネット上でやりとりされるお金のことをいう
  • 仮想通貨は、1号仮想通貨と2号仮想通貨に分かれる
  • 1号仮想通貨=不特定の人に対して、物を売ったり買ったりするときに使用することができる、インターネット上のお金(通貨としての価値をもつもの)
  • 2号仮想通貨=1号仮想通貨と交換できるもの
  • 仮想通貨と電子マネーは似ているが性質上まったくの別物
  • 「仮想通貨交換業」とは、仮想通貨の売り買いや、仮想通貨同士を交換するサービスのことをいう
  • 仮想通貨交換業は、国からの登録を受けないと行えない
  • 仮想通貨交換業者に対する規制は、①登録における財務規制(登録拒否事由)、②情報提供義務、③分別管理義務、④セキュリティ対策、⑤監督規制、⑥マネロン規制などがある
  • 仮想通貨には消費税はかからないが、所得税はかかることを把握しておくこと

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