これで安心!株式会社の特別決議の基本と重要ポイントをわかりやすく解説

1. はじめに

弁護士の勝部です。
株式会社を運営するうえで、株主総会では会社の重要な決定が行われます。その中でも、「特別決議」は特に大事な場合に必要な決議方式です。この特別決議が必要な場面やその理由について、わかりやすく説明します。

2. 特別決議とは?

特別決議は、株式会社の株主総会で会社の運営に関して大きな決定をする際に必要な決議です。たとえば、会社のルールを変える場合や会社の合併(他の会社と一つになること)など、会社の未来に大きく影響を与える決定にはこの特別決議が必要です。

特別決議を行うためには、株主総会に出席した株主のうち、議決権を持つ株主の3分の2以上が賛成しなければいけません。普通の決議(過半数の賛成でOK)よりも厳しい条件がついているのが特徴です。

3. どんなときに特別決議が必要?

特別決議が必要な場合をいくつか紹介します。

(1) 定款(会社のルール)の変更

会社の「定款」とは、会社を運営するための基本的なルールのことです。この定款を変えるときは、特別決議が必要です。定款は会社の目的や組織、運営に深く関わるため、みんなで慎重に決める必要があります。

(2) 資本金の減少

資本金は、会社の財産の元となるお金のことです。会社の資本金を減らすときは、会社の財政に大きな影響を与えるため、特別決議で慎重に決める必要があります。

(3) 合併や事業譲渡

他の会社と一緒になったり、会社の事業を別の会社に譲り渡す場合も、特別決議が必要です。こうした大きな決定は、会社の将来に関わるため、多くの株主の同意が求められます。

(4) 会社の解散

会社を閉じる、つまり解散する場合にも、特別決議が必要です。これは会社の終わりを決める重大な判断なので、全員でしっかり話し合い、納得して決める必要があります。

4. 特別決議の進め方

特別決議を行うためには、次の条件を満たす必要があります。

    株主総会に、議決権を持っている株主の過半数が出席していること。
    さらに、その出席している株主の3分の2以上が賛成すること。

このように、普通の決議よりも高いハードルが設けられています。

5. まとめ

株式会社の「特別決議」は、会社の大きな方向性を決めるときに必要な重要な決議です。定款の変更や会社の合併、資本金の減少、解散など、会社全体に大きな影響を与える決定は、特別決議で慎重に決めることが求められています。

株主全員の意見を尊重し、会社の未来を見据えた大切な話し合いが行われる場が特別決議なのです。

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IT・EC・金融(暗号資産・資金決済・投資業)分野を中心に、スタートアップから中小企業、上場企業までの「社長の懐刀」として、契約・規約整備、事業スキーム設計、当局対応まで一気通貫でサポートしています。 法律とビジネス、データサイエンスの視点を掛け合わせ、現場の意思決定を実務的に支えることを重視しています。 【経歴】 2006年 弁護士登録。複数の法律事務所で、訴訟・紛争案件を中心に企業法務を担当。 2015年~2016年 知的財産権法を専門とする米国ジョージ・ワシントン大学ロースクールに留学し、Intellectual Property Law LL.M. を取得。コンピューター・ソフトウェア産業における知的財産保護・契約法を研究。 2016年~2017年 証券会社の社内弁護士として、当時法制化が始まった仮想通貨交換業(現・暗号資産交換業)の法令遵守等責任者として登録申請業務に従事。 その後、独立し、海外大手企業を含む複数の暗号資産交換業者、金融商品取引業(投資顧問業)、資金決済関連事業者の顧問業務を担当。 2020年8月 トップコート国際法律事務所に参画し、スタートアップから上場企業まで幅広い事業の法律顧問として、IT・EC・フィンテック分野の契約・スキーム設計を手掛ける。 2023年5月 コネクテッドコマース株式会社 取締役CLO就任。EC・小売の現場とマーケティングに関わりながら、生成AIの活用も含めたコンサルティング業務に取り組む。 2025年2月 中小企業診断士試験合格。同年5月、中小企業診断士登録。 2025年9月 一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科(博士前期課程)合格。

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