弁護士と顧問契約を結ぶ必要性は?契約で定める3つの内容を解説!

はじめに

業種にかかわらず、事業を展開していく場合には、法律をきちんと遵守することが必要です。
その過程において、法律問題が発生することがありますが、比較的簡単に解決できるものもあります。
ですが、中には、専門家など高度な専門性を有する者にしか解決できないものもあるのです。

法律問題が発生する頻度は、事業者によっても異なりますが、比較的頻繁に法律問題が発生する事業者にとって、すぐに相談できる専門家がいると心強くもあり、また、事業を円滑に進めることが可能になります。

今回は、弁護士との「顧問契約」について、その必要性や契約内容などを解説します。

1 弁護士と交わす「顧問契約」とは


顧問契約」とは、特別なスキルや知見、ノウハウなどを持つ専門家との間で、それらの能力を事業に活用することを目的として締結する契約のことをいいます。

顧問契約の具体的な内容は、事務所によってさまざまであり、たとえば、契約の履行としてどこまで対応してくれるか、また、顧問料の料金体系なども一律ではありません。

そのため、弁護士と顧問契約を締結する際には、自社のニーズにマッチするかどうか、顧問料を負担することが自社にとって合理的かどうかなどを検討することが大切です。

また、自社が手掛けている事業内容との関係で、その分野に慣れているかどうかを確認することも顧問契約を締結するうえでは重要な要素となります。

慣れていない弁護士と顧問契約を交わしてしまうと、問い合わせに対する回答が遅くなるなどして、自社のニーズに十分に応えてくれないということにもなりかねず、そうなると、顧問料を支払う意味がなくなってしまいます。

2 弁護士と顧問契約を交わす必要性


「問題が発生したときに探せばいい」「事業との関係で法律が関係することはほとんどない」などと考えている事業者もいらっしゃると思います。
もちろん、顧問弁護士がすべての事業者にとって必須となるわけではありません。

ですが、たとえば、新規事業を立ち上げた場合や取引先との契約が頻繁に発生する場合、カスタマー対応が多いような場合は、法規制の検討を迫られることが多くなる傾向にあるだけでなく、トラブルを招きやすいということがいえるのです。

このような場合に、その都度弁護士を探していては、手遅れになる可能性があります。
また、必ずしも自社に合った弁護士がすぐに見つかるとは限りません。

その点、顧問弁護士がいると、疑問・不安を抱いた点などをすぐに相談することができるため、事業をスムーズに進めていくことができます。
トラブルが発生したとしても、迅速に対応してくれるため、早期解決に繋がるのです。

さらに、事業活動との関係においては「予防的法務」を実践していくことも非常に重要なことです。

ここでいう「予防的法務」とは、法的トラブルの回避、または、法的トラブルの早期解決を図るために、あらかじめ予防策を講ずるといった取り組みのことをいいます。
予防的法務を実践していくためには、事業運用のあり方や内部体制、労務管理など、さまざまな事項について日頃から注視することが必要です。

また、法改正にもアンテナを張っておく必要があり、法務を担当している従業員や事業者は、その動向を正確に追うとともにその内容を正確に理解することが必要になります。
通常の業務を抱えている従業員にとっては、大変な労力です。

その点、弁護士は法律の専門家であるため、事業運用に疑義が生じれば、その点を的確に指摘してくれ、対処法をアドバイスしてくれます。
また、法改正についても日頃からアンテナを張っているため、法改正に伴う対応についてアドバイスをもらえるのです。


このように、弁護士と顧問契約を交わすことにより、事業の健全性を確保することができ、また、スピード感のある事業を展開していくことができるようになります。


※どのような場合に顧問弁護士が必要となるかは、「顧問弁護士とは?企業が契約するメリット、費用相場、探し方等を解説」をご覧ください。

3 顧問契約の内容


顧問契約では、以下のような事項が定められることが一般的です。

  1. 契約書の作成・レビュー(リーガルチェック)
  2. 事業内容(ビジネスモデル)のリーガルチェック
  3. 法律相談

(1)契約書の作成・レビュー(リーガルチェック)

事業活動を行っていくうえで「契約書の作成」は必ずといっていいほど必要になってきます。
たとえば、取引先や従業員との契約書などがありますが、契約書に記載される内容は当事者間におけるルールとなるため、適切に作成しなければなりません。

事業の状況を正確に反映しながらも、顧問先の事業者が不利益を受けないような内容に作成する必要があり、そのためには、法律の専門家である弁護士の力が必要になってくるのです。

また、取引先が作成した契約書について、顧問先の事業者が不利益となっていないかなどをチェックしてくれます。

(2)事業内容(ビジネスモデル)のリーガルチェック

新規で立ち上げた事業内容や法改正後の事業内容が法令に適合しているかということをチェックしてくれます。
法令に違反している状態で事業を継続していると、場合によっては、刑事罰や行政処分の対象になってしまいます。

専門家である弁護士でないと気付かないこともあるため、顧問契約においては大変重要な事項ということになります。

(3)法律相談

事業との関係で抱いた法的な疑問や取引先との契約の進め方など、気になる点を相談することができます。

顧問弁護士がいると、すぐに相談することができるため、懸念事項などをすぐに解消でき、次のステップに進むことができます。

4 まとめ

法令に違反しないように事業を進めていくことは、事業者にとって一つの責務でもあります。
ですが、事業者は法律の専門家ではないため、判断が難しいケースも少なくなく、また、法的に問題となっていることに気付かないことさえあるのです。

一方で、事業の信用性を確保する観点からは、発生したトラブルについて適切に対処することはもちろんのこと、トラブルを回避する予防策をしっかりと立てておくことも大切になります。

弁護士と顧問契約を結ぶことによって、これらのことをすべて弁護士に任せることができ、事業者は安心して事業に集中することができるのです。

弊所は、ビジネスモデルのブラッシュアップから法規制に関するリーガルチェック、利用規約等の作成等にも対応しております。
弊所サービスの詳細や見積もり等についてご不明点がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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IT・EC・金融(暗号資産・資金決済・投資業)分野を中心に、スタートアップから中小企業、上場企業までの「社長の懐刀」として、契約・規約整備、事業スキーム設計、当局対応まで一気通貫でサポートしています。 法律とビジネス、データサイエンスの視点を掛け合わせ、現場の意思決定を実務的に支えることを重視しています。 【経歴】 2006年 弁護士登録。複数の法律事務所で、訴訟・紛争案件を中心に企業法務を担当。 2015年~2016年 知的財産権法を専門とする米国ジョージ・ワシントン大学ロースクールに留学し、Intellectual Property Law LL.M. を取得。コンピューター・ソフトウェア産業における知的財産保護・契約法を研究。 2016年~2017年 証券会社の社内弁護士として、当時法制化が始まった仮想通貨交換業(現・暗号資産交換業)の法令遵守等責任者として登録申請業務に従事。 その後、独立し、海外大手企業を含む複数の暗号資産交換業者、金融商品取引業(投資顧問業)、資金決済関連事業者の顧問業務を担当。 2020年8月 トップコート国際法律事務所に参画し、スタートアップから上場企業まで幅広い事業の法律顧問として、IT・EC・フィンテック分野の契約・スキーム設計を手掛ける。 2023年5月 コネクテッドコマース株式会社 取締役CLO就任。EC・小売の現場とマーケティングに関わりながら、生成AIの活用も含めたコンサルティング業務に取り組む。 2025年2月 中小企業診断士試験合格。同年5月、中小企業診断士登録。 2025年9月 一橋大学大学院ソーシャル・データサイエンス研究科(博士前期課程)合格。

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