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ウェアラブルセンサーによる「HERBIO」のビジネスモデルを解説!

はじめに

2021年1月20日、独自に開発中のウェアラブルセンサーによる体温の研究・解析を目指す「株式会社HERBIO(ハービオ)」が、1.2億円の資金調達を実施したと発表しました。

株式会社HERBIO(本社:東京都渋谷区、代表取締役:田中彩諭理、以下HERBIO)は、Beyond Next Ventures株式会社(所在地:東京都中央区)、Velocity LLP(所在地:東京都墨田区)を引受先とする第三者割当増資により、総額1.2億円の資金を調達したことをお知らせ致します。また、併せて2020年12月24日に第二種医療機器製造販売業許可を取得いたしました。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000037148.htmlより

また、HERBIO社は、自社で開発中のウェアラブルセンサーを用いた研究支援サービス「Carekara」(ケアカラ)」の提供を開始するとしています。

今回は、同社が手掛けるサービス「HERBIO」と「Carekara」について見ていきたいと思います。

1 HERBIOが開発するウェアラブルセンサー

ウェアラブルセンサー(wearable sensor)」とは、身につけることにより、血圧や心拍数といった生体データを計測できるセンサーのことをいいます。
代表的なものとして、腕時計型のウェアラブル端末「スマートウォッチ」が挙げられます。

HERBIO社は、おへその周辺の温度と深部体温の間に相関性があることを確認し、現在もウェアラブルセンサーを開発している段階にあります。
開発中のウェアラブルセンサーは、侵襲性が低く安定的にデータを取得できる仕様になっているため、人々の健康に貢献するものとして期待されるだけでなく、その研究結果を体内時計の研究やバーチャル治験の促進、遠隔診療の広がりといった社会課題の解決に繋げていくものとして期待されます。

2 「HERBIO(ハービオ)」のサービス概要・特徴 


HERBIO」は、日々の基礎体温を簡単に記録でき、シンプルに管理することができるアプリです。
これにより、女性は、自身の心身の状態を把握しやすくなるため、ライフスタイルをより良いものにしたいと願う多くの女性をサポートすることが可能になりました。

HERBIOを活用することで、以下のような予測を立てることが可能になります。

(1)女性特有の心身の変化

自分の体調を把握しやすくなるため、基礎体温と女性ホルモンのバランスによって変化する女性特有の心身の変化をあらかじめ予測することができます。

(2)生理の周期

基礎体温を管理することにより、自分の生理周期のサイクルを把握することができ、次回の生理日を予測しやすくなります。

(3)妊活に関する体調管理

妊活に関する体調管理をしやすくなったり、排卵日を予測することが可能になります。

3 「Carekara(ケアカラ)」のサービス概要・特徴

HERBIO社は、独自の技術により、被験者や患者などから取得することが難しいとされている体調データを、自宅などで安全に記録することを可能にしました。
バーチャル治験や研究現場において、ニーズが高まるなか、HERBIO社は、研究目的で既に開始していたウェアラブルセンサーの活用と併せて使用する、研究支援アプリ「Carekara(ケアカラ)」のサービス提供を開始します。

Carekara(ケアカラ)は、個人の健康を記録するためのアプリで、開発中のウェアラブルセンサーで取得したデータをはじめ、日々の体調を記録できるようになっています。
ユーザーが簡単に自分の健康情報を記録できる仕様となっているため、健康志向がより高まっている現在では、年代を問わず、さまざまな年代の方が価値を見出すことのできるサービスだと考えられます。

なお、HERBIO社は、Carekaraについて、当初は製薬会社や研究機関、企業などをサービス提供先として予定しており、ゆくゆくは一般ユーザーへの提供を目指すとしています。

4 法的問題の検討

HERBIO社が開発中のウェアラブルセンサーは、人体に身につけさせることにより、生体データを取得するということを主な目的としています。
侵襲性が低いとはいえ、人体に何らかの影響を与えるおそれがあるため、管理医療機器(クラスⅡ)として、薬機法上の規制を受けることになります。

具体的には、管理医療機器(クラスⅡ)を製造・販売するためには、第二種医療機器製造販売業の許可を受けることが必要です。
許可を受けるためには、製造所における適正な製造管理や品質管理能力、適切な安全対策を行うことができる能力などが求められます。
第二種医療機器販売業の許可を取得することにより、国内における管理医療機器(クラスⅡ)の元売り業者として、海外から医療機器を輸入したり、国内で医療機器を製造・販売することができるようになるわけです。

なお、HERBIO社は、2020年12月24日に第二種医療機器製造販売業許可を取得したと発表しています。

5 今後の展望

HERBIO社では、すでに製薬会社との治験や教育機関との共同研究がスタートしており、研究から得られた成果を、コロナ禍における遠隔診療やバーチャル治験の促進、体内時計の研究などのさまざまな社会課題に結びつけることで、課題の解決手法を確立していくことが期待されます。

今回の増資で調達した資金は、積極的に以下の領域に投資していくとしています。
また、第二種医療機器製造販売業の許可を取得したことにより、より精度の高いウェアラブルセンサーを量産していくとしています。

    ・開発中のウェアラブルセンサーの量産化
    ・研究者採用をはじめとした人員強化
    ・医療機関・企業などとの共同研究の実施
    ・独自技術を活用した医療機器プログラムに対するサービス開発

HERBIO社が手掛けるサービスは、個々の健康確保に資するだけでなく、将来の心身の状態を予測できるという意味で、予防策の検討や迅速な対応を可能にします。
また、個人にとどまらず、医学・医療分野などにおける課題に対しても、解決の糸口を見出す可能性を大いに秘めています。

今後、さまざまな問題に対して、自社の研究成果をどのように活用していくか、また、そこから得られる新たな発見などにも注目していきたいサービスの一つです。

弊所は、ビジネスモデルのブラッシュアップから法規制に関するリーガルチェック、利用規約等の作成等にも対応しております。

弊所サービスの詳細や見積もり等についてご不明点がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

勝部 泰之 (Yasuyuki Katsube)

   

トップコート国際法律事務所CEO。弁護士として稼働する傍ら、プログラマ・PMとして稼働した経験を活かし、システム開発に関連する業務を多く手掛ける。
法律相談チャットボットサービス「スマート法律相談」開発者。

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