5.2億円調達のオンラインフィットネス「LEAN BODY」のビジネスモデルを分析!

はじめに
2021年1月12日、日本で最大級のオンラインフィットネスサービス「LEAN BODY」を提供するLEAN BODY社が、総額5.2億円の資金調達を実施したと発表しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000025906.htmlより
コロナ禍による自粛生活が続く中で、LEAN BODYは、ココロとカラダの健全性の確保に資するサービスとして期待されます。
今回は、この「LEAN BODY」について、どのようなビジネスモデルとなっているかを中心に見ていきます。
1 「LEAN BODY」のサービス概要
「LEAN BODY」は、オンラインでフィットネスを体験できるオンラインフィットネス動画配信サービスです。
ジムやフィットネスクラブなどに通って、レッスンを受けるというのがこれまでの一般的な形でしたが、LEAN BODYは、あたかもジムに通ってレッスンを受けているようにオンラインでレッスンを受けることができます。
新型コロナの影響による自粛生活で、スポーツジムの稼働は軒並み減少し、代わりにyoutubeを使ったトレーニング動画の配信や、ZOOMを使ったパーソナルトレーニングが脚光を浴びるようになってきました。
実は、私の友人にシンガポールで働いている方がいるのですが、隔離措置中にオンラインのヨガやフィットネスをやったという話をしていました。
コロナ禍による外出やジム通いの自粛が要請される中、運動不足が社会課題となっており、オンラインフィットネスの需要は急激に高まっています。
2 「LEAN BODY」の特徴
「LEAN BODY」には、以下のような特徴があります。
- 著名インストラクターによるレッスン
- 豊富なレッスンメニュー
- ユーザーに合ったメニューの提案
- モチベーションの維持
(1)著名インストラクターによるレッスン
ビリー・ブランクスをはじめ、テレビや雑誌などでも有名な女性インストラクターがレッスンを行ってくれます。
運動不足を解消しようと、運動を始めても長く続かないことが多々ありますが、著名なインストラクターからレッスンを受けているとなると、気の持ちようも変わってきます。
そのため、レッスンを楽しく受けることができ、多少の辛さがあったとしても、レッスンを長く続けられる可能性が高くなります。
(2)豊富なレッスンメニュー
LEAN BODYでは、実に450以上のプログラムが用意されており、これらのレッスンをいつでもどこでも自由に受けることができる仕組みになっています。
筋トレやヨガをはじめ、ピラティス、マッサージ、ストレッチなど、バラエティに富んだプログラムが用意されていますので、自分に合ったレッスンを選べるだけでなく、飽きることなく、レッスンを続けることが可能です。
(3)ユーザーに合ったメニューの提案
人間は、一般的に、自身の身体に何かしらのコンプレックスをもっていることが多いです。
LEAN BODYでは、ユーザーが抱いている身体の悩みなど、いくつかの質問に回答するだけで、ユーザーに合った解決プランが提案されるようになっています。
身体の悩みを解消しようとするユーザーが、提案されたプランに長く取り組んでいくことが期待できます。
(4)モチベーションの維持
先に見たように、運動を継続するためには、相応に固い意志をもって取り組んでいくことが必要です。
とはいえ、運動を続けていく中で目標意識が薄れていくことが多く、途中で挫折してしまう傾向にあります。
LEAN BODYでは、課題をクリアするごとに、バッジや修了証が付与される仕組みになっているため、その都度達成感を味わうことができ、また、次の課題をクリアしようという達成意欲を持つことにも繋がります。
3 フィットネスの市場規模
実は、フィットネス関連の市場規模は意外と大きく、大体4000億円くらいです。
しかしながら、この市場は新型コロナの打撃をもろに受けており、軒並み業績を落としています。
他方で、フィットネス愛好家のフィットネス熱は相変わらず健在ですから、市場自体がなくなったわけではありません。
トレーニングをしたいというニーズが高まっており、そのニーズを既存事業者が受け切れていないということは、そこに商機があると見て間違いないでしょう。
4 通常の総合ジムとの比較
LEAN BODYと通常の総合ジムを比較すると、以下のように、費用と場所、そして、利用時間に主な違いがあります。
通常の総合ジムでは、会費として月額で8.000円以上かかることが多いですが、LEAN BODYでは、1年プランと月額プランの2つのプランが用意されており、前者は月額980円、後者は月額1.980円となっています。
また、通常の総合ジムでは、入会金が必要になることが多いですが、LEAN BODYでは入会金は一切かかりません。
さらに、通常の総合ジムでは、営業時間内にかぎりジムが備えられている施設を利用することができます。
ですが、LEAN BODYでは、特にそういった施設があるわけではないため、いつでもどこでも利用することが可能です。
5 この事業の課題
オンラインフィットネスには様々な業態がありますが、LEAN BODYは動画配信が中心ですから、技術的・法的な課題はほぼないと見てよいでしょう。
逆に言うと参入障壁がものすごく低いということになりますから、youtubeなどを使った既存の動画配信や、他の同業との差別化をどう図るか大きなテーマとなるでしょう。
また、フィットネスは会員の離脱率がとても高い業態です。オンラインであるということは気軽に始められる反面、止めるのも簡単にできます。いかにユーザーの離脱を防ぐかも課題になってくると思われます。
6 まとめ
LEAN BODY社は、スポーツジムの大手であるメガロスと提携することにより、フィットネス業界のDXに取り組むだけでなく、福利厚生として法人を対象としたサービスの提供も開始しています。
「世界中の人々に最高の資産(ココロとカラダ)を」をミッションに掲げ、フィットネスベンチャーからヘルスケアベンチャーとしての進化を目指するとしています。
今後も、人々の心身の健康向上に貢献するサービスとして、一層進化していくものと期待されます。
弊所は、ビジネスモデルのブラッシュアップから法規制に関するリーガルチェック、利用規約等の作成等にも対応しております。
弊所サービスの詳細や見積もり等についてご不明点がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
現在は、弁護士としての企業顧問と、大学院での研究という2軸の活動をしています。 弁護士としては、IT・ゲーム・フィンテック領域を中心とした企業法務をサービスの中心としています。 大学院では、一橋大学ソーシャル・データサイエンス研究科(M1)において、法令工学に基づいて処理済みのデータを計量統計的に処理する研究しています。 証券会社の社内弁護士として、暗号資産交換業の法制化初期に、登録申請やコンプライアンス体制の整備に従事し、独立後も国内外の暗号資産交換業者、投資助言・代理業者、資金決済関連事業者の顧問業務を担当し、許認可・当局対応から契約、社内規程、サービス設計まで幅広く支援してきました。 ゲーム・デジタルコンテンツ、AI・データ分野では、開発・運営に関する契約、利用規約、著作権、個人情報保護、データの取得・利用条件、課金・サービス提供スキームなどを取り扱っています。また、日常的な契約・会社法務、資本政策、資金調達、株主・役員関係、紛争対応など、企業の成長段階に応じたジェネラル・コーポレート業務にも対応しています。 また、中小企業診断士として、財務分析、事業計画、資金繰り、融資・エクイティを含む資金調達の検討にも関与しています。法的な可否やリスクを指摘するだけでなく、事業性、財務、オペレーションを踏まえた実行可能な選択肢を示し、契約、規程、業務フローに落とし込むことを重視しています。 【経歴】 2006年 弁護士登録。複数の法律事務所において、企業間紛争、訴訟その他の企業法務に従事。 2015年~2016年 米国ジョージ・ワシントン大学ロースクールに留学し、Intellectual Property Law LL.M.を取得。コンピュータ・ソフトウェア産業における知的財産保護、著作権、ライセンス及び契約法を研究。 2016年~2017年 証券会社の社内弁護士として、法制化初期の仮想通貨交換業、現在の暗号資産交換業に関する登録申請及びコンプライアンス体制の整備に従事。 独立後、海外大手企業を含む複数の暗号資産交換業者、金融商品取引業者(投資助言・代理業)、資金決済関連事業者の顧問業務を担当。許認可・当局対応、契約・規約、社内規程、事業スキームの設計などを支援。















